HUNTING LOG

気取られない事の難しさ【20190114】

グループ猟で鹿2匹捕獲

グループ猟では勢子をやる事もあるしタツマをやる事もある。

先輩方にそれぞれノウハウを教えて貰えるのですごく勉強になる。

 

記事にしていないが私はこれまでオス鹿を2つ捕獲する事ができた。

グループ猟では自分がタツマで獲物を転ばせても、「獲ったというより獲らせてもらった」という思いが強い。

タツマに付く位置はグループの長年の経験をもとに概ね決まっているので、私はそこで待機しているだけだ。

犬や勢子により起こされた獲物は追われることによって、高確率でタツマが張っている位置へ逃げて来る。

タツマは気取られないよう息を殺して待ち、獲物が来たら冷静に狙いをつけ引き金を引くだけである。

大勢で獲物を想定していた通りに獲れるのは楽しい、しかし物足りなさも感じてしまう。

スジが読めるようになり、タツマをこことここに配置してとか指示できるようになり想定どおり獲れるとすごく楽しいかも。

 

 

グループは肉しか取らないので頭や皮は捨てるのだが、初物の鹿の頭と皮は持ち帰らせてもらった。

頭は畑に埋め半年後に掘り起こす予定、皮はなめしてミョウバン処理中だ。

 

 

久しぶりに単独で近所の山へ

1月も半ばになり忙しくなくなってきたので、久しぶりに単独で山へ行ってきた。

今まで通っていた猟友会支部のある市の山は地形もある程度わかり獣の気配も濃いのだが、その山は毎日のように入るなと注意を受けたのであえて避ける事にする。

同じ山へ毎日入ると獣が寄り付きにくくなるからという事らしい。

 

という訳なので、2回入った事のある近所の山へ行く事にした。

地図で山の地形を調べ、入山地点や歩くルートも決めておいた。

今回は鹿を狙う予定なので南北に延びる尾根沿いに歩き、東や南向きの明るく暖かい谷を探る予定。

入った事があるのは山の南側だけなので今回のルートは全て初めて訪れる。

 

現地到着は9時頃。

駐車位置の目の前にあるゲートには「くくり罠注意」の紙が貼られている。

ゲートの先も車で入る事ができるのは地図で確認しているのだが、落石や倒木で通れないとなった際にバックで戻るのは嫌なので今回は徒歩で行く事にする。

車の前で出猟の準備をしていると、近くの別のゲート前に軽トラが停車した。

様子をうかがっていると車から銃が取り出されたのが見えた。

他のハンターとのトラブルは避けたいので、挨拶がてら情報収集をする事に。

その方は私の住んでいる市の猟友会に所属しているベテランさんで罠の見回りにきたようだ。

この山はたくさんの地元猟師が罠をかけにくるメッカだという事、この山は西側と東側に道があるのでわな猟をやりやすい。

山梨県のクマは冬眠しないのだとか、地元猟友会のゴニョゴニョ話なども聞けた。

小1時間ほど止まらない情報ラッシュを聞き終わりその場を後にした。

 

頂上付近まではコンクリ舗装路となっており地図では車で登る事もできるようだが、積極的に車で登りたいような道ではない。

途中途中で土が斜面上から流れ出ておりタイヤが土砂に乗ったら車体は谷側に斜めになりながら走る事になりそう。

土の上には新しいシカの足跡を見る事ができた。

わな猟が盛んな山だけあって、獣の気配は濃いようだ。

舗装路を登り切ると、車が切り返せるスペースを見つける事ができた。

登るのに危険をともなうが獲物が捕れた際にはここまで車で来れるのはありがたい。

ここから頂上までは薄暗い針葉樹林帯を歩いて行く。

 

シカがいると地図上で目星をつけた斜面を探る

頂上へ到着し、地図で目星をつけたポイントへ尾根伝いで向かう道中発砲音が聴こえてきた。

この谷はさきほど猟師と話したゲートと繋がっているので罠に何かかかったのかもしれない。

さすがにこの発砲音ではこの谷付近のシカは逃げるだろう。

鹿が逃げてこないかと淡い期待を持って待ってみたが、狩猟はそんなに甘くはないようだ。

 

尾根を東へ進むと、北へ向かう尾根、南へ向かう尾根とルートが分岐する。

北ルートへ向かうと、途中で東西南北へ尾根が分岐する。

そこからの西ルートは駐車ポイントが近くにあるので、獣の気配が濃いようならば次回以降はそちらに駐車して来るほうが楽だ。

そこから北へは帰ってくる事を考えなければいくららでも進む事ができる。

南へ向かうと以前調査した藪のある地点方面へ向かう事になる、数km進めば山は無くなる。

 

今回は北ルートへ進み十字路までにある目星を付けていた広めの谷を調べる事にした。

東側の谷と尾根上をチェックしつつ北へ向かう。

 

4つほどの南東向きの谷をチェックし終えたあたりで北東方面から発砲音が。

先ほど会ったハンター以外も罠の見回りをしているのかもしれない。

なんとなく北へ向かう気力が無くなってしまったので、来た尾根を戻る事にした。

 

南北に延びる尾根のスタート地点へ戻ってきた。

ここから南方面の目星をつけた谷をチェックしていく。

 

尾根を歩いていると新しい鹿の足跡を発見した。

足跡は南方面へ向かっているようだった。

足跡をトラッキングするも、途中で足跡を見失ってしまう。

が、向かっている方向は南という事が解ったので、静かに歩かなくてはならない。

しかし尾根には広葉樹がたくさん生えており、一歩一歩ゆっくり進んでも葉を踏みしめる音が鳴ってしまう。

また落ち葉に隠れた小枝を踏んでしまう事もあり、どうしても静かに歩く事ができない。

忍んで歩くのは非常に難しい。

 

鹿の群れに遭遇する

目星を付けていた東向きの谷付近に到着したが、尾根上が段差になっており東の斜面を少し降りなければ双眼鏡で谷を覗く事ができない。

斜面には大きな木があり、そこの陰から東の谷を覗けそうだ。

大きな木に向けてゆっくりと歩を進めるも、どうしても落ち葉を踏む際に音が鳴ってしまう。

あと数歩で大きな木に到着しそうだったが、谷のほうからガサガサと複数の獣が走る音が聴こえてきた。

しまった気取られてしまった!

東の谷を見ると、オス鹿5、6匹の群れが谷の南側斜面を駆け上って行くのがみえた。

鹿を走って追いかけながら装填ようとしたが無駄なので諦めた。

 

落ち葉を踏む音でこちらの方角を特定されて、私の目に鹿が入るより前に動いている頭の上などを見られて逃げられたといったところか。

 

鹿はそれほど遠くへ逃げないが

鹿が逃げる際に使用したスジを調査する事にした。

古いスジなどもあるので完全に今回使用されたスジだけを追うのは難しいが、南へ向かっていった事だけは解っている。

南には鹿の登った尾根があり、再び谷が現れ、そして尾根があり、と東へ延びる尾根と谷が連続する。

 

南へ向かい東向きの1つ目の谷をチェック。

倒木しか見つける事ができない。

スジは最初の谷でよく判らなくなってしまった。

次の谷をチェックしようと南側の尾根を登り切ったその時、再びガサガサと走り去る音が。

斜面を登るのに難儀していたので静かに歩く事ができていなかったようだ。

私が鹿の居た位置が目に入るその前に逃げられていた。

 

この鹿たちを撃つのは無理だろう。

諦めて銃を銃カバーへ入れて休憩をしてから再び逃走ルートを探す事にした。

もう本日は撃つ事がないので忍び足ではなく普通に歩く事にした。

 

次の谷をチェックするも鹿はいない。

その次の谷では小さいオス鹿2匹が倒木の根の陰に隠れていたようだ。

もちろんこちらが見つけるより先に逃げていたので、そこに隠れていたのだろうという予測ではあるが。

他の鹿は歩く音に気付いて早い段階で逃げたのか、その前の逃走で先に進んでしまっているのか不明だが姿は見えない。

この2匹だけがここにいたのは体力の問題なのか、逃げる速度に追いつけなかったのか。

 

その後尾根を南へ進み東側の谷をチェックするも鹿を見つける事ができなかった。

谷を東の奥へ進んで行ったのか、もっと南側の藪の方へ逃げてしまったのか。

 

 

尾根を南へ進んでいくと藪が出てきて西側へ降りる舗装路と稼働していない大物用の箱罠が現れた。

藪を超えて南へ進めば以前調査した事のあるスジの多い藪へ到着するが、西側へ降りる舗装路の先が気になったのでその舗装路を降りてみる事にした。

舗装路を降りきり平地を北へ進むと駐車したポイントへ戻る事ができそうだったので、良い時間だしこのまま車へ戻る事にした。

2時間もあれば十分周れそうなルートなので、時間が取れない日はまた来てみようか。

 

 

最後に一言

今の時期はとっくに広葉樹の葉は落ち切っているらしいのだが、今年は未だに木に葉が残っている。

広葉樹の落ち葉は獣の足跡が見えにくいし足音を消すのが難しい。

そして石や沢までも隠すので危険でもあるから早く落ち切って腐ってほしい。

その点針葉樹は上記のような事がないので楽でよい、忍びをするなら地図を見て針葉樹の東南向きの山を目指すのもありか?

ただ針葉樹林は冬でも葉が落ち切らないし木が密集して生えているので暗くて寒い。

 

今回の猟では何も獲れていないが。想定していた地点の1つに鹿が居てくれたのでうれしい。

今度他の山でも予想が通用するか試してみる。

 

今回の猟で新しいバッグをデビューさせてみたが良い感じだった。

撮影もしたし次回あたりレビューしてみようと思う。

 

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