獲物の解体でよく使用されている手袋は、ホームセンターなどで購入できる使い捨ての「ニトリル手袋」。
近所のホムセンでは1箱50枚入り1280円前後なので1回のあたりのコストはざっくり50円程度。
ニトリル手袋は伸びがよいので指先までフィットするし、薄いので指の感覚もしっかりと残るから細かい作業もできる、そしてまぁまぁ滑りにくいので肉を掴んでの作業もやりやすい。
使い捨て手袋は現場で腹だしをするのに使用したり、指先が冷たい時にグローブの下に着用したりなど猟場での使用頻度もそこそこ高い。
ただ年間数頭しか解体しないならホムセンのニトリル手袋でも高いと思わないが、週に何頭か解体となると50枚なんてあっという間になくなるのでコスパが悪い。
という訳でニトリル手袋よりコスパが良くなる手袋を2年に渡り探して使用してみました。
塩化ビニル樹脂の長い手袋
今年の初めあたりまで解体で使用してみたのは肘あたりまである塩化ビニル樹脂製の使い捨てではない手袋で、ワークマンで購入した品。
見た目以上に指先まで程よくフィットしてくれていたので使いやすい。
使い捨てではないので再利用時の汚れとか衛生面的にどうなのよ?って感じですが、毎回使用後に洗えば表面だけは綺麗になる。
手袋が肘までと長いのでお腹の中に手を突っ込んでも上着の袖が汚れないので便利でした。
使い捨てではない手袋の残念な点は、手袋の内側に着いた菌が蓄積され繁殖されやすいということ。
氷点下でも通気性のない手袋をつけて作業していたら指まで汗をかくので、汗が原因の菌が手袋の中にずっと残る(ものと思っている)。
次回手袋使用時には菌が原因の臭い匂いなどが手に移るし、さらに汗をかくので菌がさらに増殖して指の匂いを嗅いだらクッサーってなる。
手袋の中の菌を取る為に洗剤に漬け込んで洗ってみたりもしましたが、私の洗い方では全然ダメなようで臭いまま(部屋干し的な匂い)でした。
またナイフや骨が原因で手袋に穴が空いたら買い直しになるので、コスパ的に優れているかというとそうでもないのかもしれません。
ダイソーで使い捨ての手袋を色々買ってみた
ダイソーの使い捨て手袋コーナーに行くと、まぁ沢山の種類の手袋があります。
その中から商品説明だけで4種類の手袋をセレクトして購入してみました。
Bitaway ニトリル配合ハイブリッドグローブ HYBRID GLOVES 6枚入
ニトリル配合ハイブリッド手袋は付けた感じニトリル手袋と遜色なし。
コスト的には1回当たり36円程度なので、ホームセンターのニトリル手袋よりは安い。
個人的な感想だけど、この手袋の匂いを嗅いだときに家電量販店にいるかのような匂いを感じた。
なので肉を掴む時に匂い移りしたら嫌なので私は解体では使用していません。
ちなみにニトリル手袋にも若干匂いがありますが、気をつけて嗅いでも気になるほどの匂いはない。
試してないけど、素材や見た目的にAmazonのこれも似たような感じかな?
作業用としてもコスト的に安い訳でもないので、個人的にはハイブリッド手袋の購入はおすすめはしない。
Bitaway ビニール手袋 VINYL GLOVES 10枚入
付けた瞬間「ニトリル手袋に似た装着感だな」と思った。
コストは1回20円程度なので、ホームセンターのニトリル手袋の半分以下。
ニトリル手袋のような使い勝手じゃなきゃ嫌、でもコストを下げたいというのであればこの手袋の使用もありだが、この手袋は使用に際し注意点あり。
ビニール手袋はハイブリッド手袋よりさらにキツめの気になる匂いがある。
肉に移ったらきつい感じなので私は解体で使用したいと思わない。
試してないけど、素材や見た目的にAmazonのこれも似たような使用感かな?
気になるのは匂いだけどどうなんでしょう。
ビニール手袋は車とかいじる時や掃除、銃のメンテナンスなどで使用するのならコスト的にありかな。
DAISO ポリエチレン手袋 指先ぴったり はずれにくい 50枚入
ポリエチレン手袋の私的イメージとしては、中国の料理店や鴨腸を買った時などに出てくる、フィット感は無視した手を汚さない為だけの手袋って感じ。
流石にポリエチレン手袋となると、コストはかなりお安く1回あたり4.4円。
この手袋は指先フィットとエンボス加工が売りなようなのでちょっと期待。
ポリエチレン手袋は匂いがほぼないので、解体で使用しても匂い移りを気にしないで使えると思う。
ポリエチレン手袋はナイフを持った時にナイフをちゃんと握らないと滑る(ツルってほどではない)なという印象。
背ロースのように肉を持ち上げながら切るような作業は肉が滑ってしまうので作業しずらい。
エンボス加工効果の恩恵は感じなかった。
使ってみた感じとしては、手の全体にピッタリフィットする訳ではないので、手袋のフィットしていない部分のゴワゴワを感じながら作業する感じ。
また画像参照して貰えば分かるがこの手袋は指の付け根付近が極端に細いので、ちょっとでも指が湿っていると装着でなくなる。
あえて指の根本を絞って作業中に手袋が抜け落ちないようにしているのかもしれないが、これが致命的なように思える。
解体中に手袋を外して再度新しいのを装着しようとしてもちょっとでも手が湿っていたら装着できないから。
個人的な感想としてはポリエチレン手袋は解体には向いていない。
Bitaway サーモプラスチック手袋 THEMOPLASTIC ELASTOMERS GLOVES 50枚入
この手袋は商品名をよく見るとサーモプラスチック製ということがわかる。
サーモプラスチックとはなんぞや?というのは置いといて、箱に日本語で商品説明を書いてくれないとこの手袋に伸縮性があることすらわからん。
サーモプラスチック手袋の匂いはほぼ無臭なので、解体で使用しても問題ないだろうなと思う。
手や指へ完全フィットする訳ではないのでニトリルに比べたら流石に多少ブカブカ感はあるが、手をにぎにぎしてもキツすぎず緩すぎずなので作業にはそれほど影響しないだろう。
また手が若干濡れていようが再装着できるのもポイントが高い。
ニトリル手袋ほど滑らない訳ではないが、ポリエチレンのように肉が掴みにくいほど滑る訳ではない。
ナイフや肉を持っても滑るという記憶は残らなかったので解体での使用では問題ないと思う。
作業のやりやすさは流石にニトリル手袋に劣るが、1回あたりのコストは4.4円と非常に安価なので気軽に付け外しして捨てることができる点は高評価。
内臓を出すとき、皮を剥ぐとき、肉を外すとき、肉を切り分けるときと各工程ごとに手袋を取り替えたとしても、4工程で20円もしない。
今回ダイソーで購入した手袋の中で唯一リピート購入しても良いなと思った。
最後に一言
腹だしする時などに上着の袖に血がついてしまう事があるので腕カバーをしている。
上着の袖に腹だし時のくっさい血がついたりすると、多少水で洗ったくらいでは匂いが取れなくなるからだ。
腕につく血は飛び跳ねたものや内臓に触れてしまった時とかなので、腕カバーは洗って再利用するタイプで十分かなと思っている。
使い捨て腕カバーやロング手袋の1回使い捨てタイプも気軽に使えるからありかなと思う。