今回作成したサボット弾はLEE 50CAL 320という弾頭とBallisticProductsで入手できるRSS-12を組み合わせたもの。
どちらかというとRSS-12というサボットに合いそうな弾頭という事でLEE 50CAL 320を購入した形になる。
RSS-12サボット
RSS-12はBallisticProducsから購入可能だ。
1パッケージに50個のサボットが入っており、価格は$19.99。
1個当たり40セントなので、1ドル140円計算だと1個当たり56円程度。
ただしBallisticProductsは配送にFedexを使用しているので送料がかなりお高い。(その代わり日本には早く到着する)
RSS-12を10パック(500個)とガスシール3パック(750個)を送ってもらったところの送料は約$137.5。
送料も含めたサボット1個当たりのコストは約70円。
送料を浮かそうと輸入代行会社経由での購入を試みたが、サボットは日本に輸出できないとのことでキャンセルされてしまった。
RSS-12はHornady XTP Bullets .500 S&W 350gr Magといういう50口径の弾頭に合うように作られているらしい。
しかし弾頭の輸入となると敷居が高くなるので弾頭はハンドロードする。
RSS-12は50口径弾頭を12番の筒で撃つためのサボットなので50口径の弾頭が作れるモールドが必要。
LEE PRECISION 50Cal-320 Double Cavity Mold
このLEEのモールドは50口径で320グレインの弾頭を同時に2個作成できる。
モールドにピンはないので弾頭は中空ではない。
モールドから弾頭を外す場合はモールドの側面をぶっ叩く。
現在アメリカからのモールドの輸入は厳しく、さまざまなショップに問い合わせても日本へ出荷できない旨の返答だった。
輸入代行会社もモールドは輸出できないとの事なので途方にくれていたのだが、幸いにもebayで日本にも輸出しているショップを見つけたのでそちらから購入できた。
価格は$38.85 + 送料$19.99で日本円で8000円位。
記事執筆時点での価格は$48.71に値上がりしていた。
弾頭の大きさ比較
画像の弾頭の出来がクソで申し訳ないが(良い弾頭は使ってしまっていたので)、他のサボット弾頭の大きさを比較するとこんな感じ。
左からLEE 50CAL 320、SVAROG 20GA、SVAROG 12GA。
SVAROG弾頭に比べ、LEE 50CAL 320は前方からの空気抵抗を受け流すような形状なので遠射しやすそう。
50CAL弾頭の大きさは20GAサボット弾頭よりも横幅が狭い。
弾頭をRSS-12にセットするとこんな感じ。
RSS-12の爪より弾頭のネックは結構下なのでこの爪は意味がない。
RSS-12+LEE 50CAL 320を射撃場で撃ってきた
銃は870、スコープはEOTECHホロサイト、3xマグニフィアはアイレリーフが短く完全に見えるようにするには顔を近づける必要があるので危険。
そしてドットはそれなりの大きさだし、薬量のレシピなんかないからビビりながらの射撃なので正確さは全く期待しないでください。
ある程度まとまりそうな薬量を見つけたので、弾頭の重さを変えて50mで撃ってみた。
まぁまぁの精度。
ちなみに弾速は1850−60FPSくらい出てます。
続いて100m。
ドットの3倍なのでセンターを正確に狙えていないのだが、みた感じ100m程度ならそれほどドロップ量は気にしなくて良さそう。
ちなみにサボットは10−40m当たりにバラバラに落ちていました。
弾痕が5角形?
なんで穴が5角形になるのかなーと思っていたのですが、理由がわかりました。
RSS-12は5本のガイドで弾頭を支えるのですが、ガイドの上の方に爪が付いてます。(画像ピンぼけしてるがわかるかな?)
発射時にサボットから弾頭が外れるより前に、サボットのこの爪で弾頭が削られているというか潰れてしまっているのでしょう。
なので爪で削られている部分が平で、削られていない部分が5角形の角になるようです。
これじゃぁサボットを生かした正確な射撃は期待できそうもありません。
RSS-12+LEE 50CAL 320で鹿を撃ってみた
とりあえずこのサボット弾のレシピは完成してはいないけれどスラッグ並の精度はあるようなので実猟で使ってみました。
とりあえず4匹の鹿にこの弾を当てる事ができました。
1匹目は60m先横に移動中の1-2才くらいの鹿の前脚付近に着弾。
あばら骨に当たったようですが弾は貫通してしまいました、トンコロ。
2匹目は止まっている大きめの鹿の前脚から心臓に抜ける感じで着弾。
弾は分厚い脂に阻まれたのか、反対側の皮にくっついていました、トンコロ。
これがその鹿の体内から回収できた弾頭。
鹿にあたっても弾頭は半分までは潰れないようです。
弾頭が中空になっていればペッタンコになると思います。
3匹目は50m位で横に移動中の1−2才の鹿。
前脚よりやや後ろの背ロースの下あたりの肋骨に着弾。
弾は骨を砕いて抜けていました、トンコロ。
4匹目は2才位の中型サイズで70m位を移動中に横から撃って恐らく肺当たりに着弾。
口から血をふいていたのですが他の鹿も一緒にいたため、弾があたった状態でも他の鹿と共に逃げられてしまいました。
一緒にいた他の鹿が逃げたり、鹿が転んだ後に人間や犬が近づくと鹿が息を吹き返したように逃げるのはよくあります。
という訳でこの弾頭はあまり潰れないうえに鹿を横から撃っても50m程度では貫通してしまうようなのでバイタル付近に当たらないと状況によっては止めまでは至らないかもしれません
頭、首、前脚付近を狙えって事かな。
最後に一言
弾は未完成なのでレシピはまだ公開しません、薬量もSVAROGの12GA作ってた時より多いし。
1700FPS付近の薬量ならもっとまとまりそうな気もするし。
来年ボルトのハーフライフルを購入するのと、それに今よりは倍率の高い猟用のスコープをのせる予定なので、その銃でもって弾を完成させたい。
RSS-12の爪はなんとかしないとね。