釣り用のバッグは狩猟でも使用できるか
以前購入したパタゴニアのSTEALTH ATOM SLING 15L(すでに廃盤だが似たような8Lモデルはある)という釣り用のスリングバッグ。
メインポケットへのアクセスもショルダースリングを肩から外す事なく行えるし、特にPatagoniaのロゴが記載されているハードケース部分が作業台にもなって非常に便利だ。
ショルダーストラップの構造が良いのか判らないが、背負っていても全く体に負担にならないので普段もどこかへ出かける時はこのバッグを持参している。
モンベルのアングラーパック15は餌釣りをする時にハリスや錘などの小物を前方のタックルポーチに分けて収納できるので愛用している。
メインポケットへのアクセスはバッグをおろさないとできないが、頻繁に使用する道具の収納はタックルポーチだけで事足りるのでさほど問題ない。
サイドのストラップは竿を受け止めるポケットが付いているので、竿を畳んで移動する際に竿を括っておく事ができて便利。
これらのバッグは容量が15Lあるので近場での狩猟では十分使えると思い猟期入ってすぐの頃に使用してみた。
しかしどちらのバックパックも背負ったまま据銃をしようとすると銃床が引っかかったり、フォアエンドやスコープまでの距離が遠くなるなどあまり使い勝手がよく無い。
据銃する前にバックパックを下ろす余裕があれば問題ないが私の場合は獲物との出会いは突然で別れまでの時間も数秒と非常に短いので悠長にバックパックを下ろしている余裕はない。
釣りでは非常に便利なバッグも狩猟ではそれほどでもないと判明。
狩猟で使いやすいバッグはどのような物か?
山奥へ入るような大容量バックパックではなく、駐車位置から近い猟場で使用するなら使いやすいバックパックではどのような物か?
私はバックパックへ収納するのは「食糧」「飲み物」「ロープ」「ナイフ」「ヘッドライト」「救急セット」「予備の弾」くらいなので、容量は15Lもあれば十分。
人によって使いやすいの判断基準が異なると思うが、私が狩猟で使うのはこの程度のバッグで十分。
ショルダーストラップが負担になる
猟場での据銃も射撃場で据銃するのとなるべく変わらないようにしたい。
ショルダーストラップが厚いと、その厚みで銃が若干遠くなるのが気になって仕方がない。
私は右利きなので銃のスリングは右肩に掛ける。
ショルダーストラップでスリングがズレるので無い方が安定はしやすい
ポケットへのアクセスがしやすいか
バッグのポケットの物を容易に取り出せるようになっていると使い勝手が良い。
ワンショルダーバッグの利点はバッグを下ろすことなく荷物を取り出せる事。
なおバッグのポケットへのアクセスはバッグの右側(背負った時の)が良い。
長時間背負っていても疲れないか
体に当たる部分にはしっかりとしたクッションが欲しい。
重量物を背負って山を歩く訳だから体への負担は少しでも軽減されるようにしたい。
またワンショルダーバッグは前に屈んだ際にバッグが体の前方へ回ってしまう。
バッグが回らない仕組みが欲しい。
ウエストバッグは荷物の重量が増えると腰にのみ負担がかかるためか腰が痛くなる。
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MAXPEDITION SITKA GEARSLINGER
東京へ行った際にとあるレプマートでいろいろなミリタリーバッグの中にこちらのワンショルダーバッグが売っていたので使い勝手を試す。
素材も丈夫そうだし使いやすそうだったので即購入。
素材は1000Dバリスティックナイロンなので乱暴に扱っても破けそうも無い。
ショルダーストラップは左肩のみなので、銃のスリングを右肩に下げる際に邪魔にならないし据銃をする際にも邪魔にならない。
ショルダースリングには肩部と腹部付近にウェビングがある。
肩部のウェビングは活用が難しそうだが、腹部のウェビングには弾差しを付けたり、ミニポーチを取り付けたりと使い勝手が良いだろう。
MAXPEDITIONのロゴの下にはフックと屈んだ時にバッグが前方へ回り込まないようにするためのスリング取付バックルが。
グレーのバックルは笛にもなる。
またショルダーストラップにワンタッチバックルが付いているので、頭部からショルダースリングを被りにくい時やとっさにバッグを下ろしたい時に重宝する。
バッグ正面にはウェビングやDリングなどがいろいろと備え付けられている。
以前はウェビングにダンプポーチをくくりつけていた。
現在は釣りに行く時にタモをDリングと繋げ、持ち手をウェビングに刺したりして活用。
バッグ上部とバッグ側面には持ち手が付いている、地味に便利。
側面にはペットボトルホルダー。
500ml程度の水筒なら少し余るくらいの大きさ。
バッグを前方に回すとバッグ下側の死角に位置してしまう。
メインポケット付近にもウェビングが備え付けられているが、私は使いこなせていない。
銃を肩掛けした際に干渉する部分なので無駄に何かを取付けない方が良いかもしれないが。
腰のウェビングはとある事に使っているのだが、それは次の記事で紹介したいと思う。
メインのポケット内は小さいポケットで仕切られているので、物を種類毎に分けて収納できる。
近距離での狩猟ではそれほど困らないが、使ってみると荷物が沢山入りそうで入らない。
2番目に大きいポケット。
狩猟では予備の実包を入れたり、釣りでは錘やテグスなどよく使う物を収納している。
このポケットは厚みがほとんど無い上に、開けるのにボタンを外す必要があるので頻繁に使う物は収納しない。
車の鍵や所持許可証など絶対に落としたく無い物を入れるのに便利。
上記の横にあるポケット。
ここにはヘッドライトなど使用頻度があまり高く無いが、使いたい時にはすぐに取り出したい物を収納している。
背中部分のポケットにはハイドレーションを収納し、上部の穴からチューブを出せるようになっている。
ボトルポケットにサーモスの山専ボトル900mlを入れ(キツい)、ウェビングにダンプポーチを取り付けてみた。
水筒は形状によっては落ちるので、現在はメインポケット内に収納するようにしている。
このワンショルダーバッグを使いこなすに全く至っていないが、ポーチなど追加で取り付けする事ができるので今後より良い使い方を模索していきたい。
ワンショルダーバッグの弱点
バックパックは両肩に重量が分散される。
登山用バッグなどはヒップハーネスにより腰にも重さを分散している。
もうお分かりと思うが、ワンショルダーバッグは荷物の重量のほとんどが左肩にだけかかる。
ショルダーハーネスの作りが良いので荷物が軽量であるなら問題がないのだが、重量物を詰め込むと流石に肩が痛くなってくる。
最後に一言
MAXPEDITIONというブランドは全く知らなかったが、このワンショルダーバッグは購入してよかった。
近場の狩猟では荷物が収納仕切れないという事も無かった。
グループ猟では勢子もタツもやるのでラジオポーチ、ダンプポーチ、剣ナタ等どちらでも使用する物は別途モールベルトに取り付けている。
タツに入る時にはこのバッグに回収用具、おやつ、水筒などを詰めて持っていくようにしている。
MAGFORCEというブランドがバッグの内容も値段もほぼ同じ物を売っているのが気になり、記事執筆後に調べてみた。
どうやらMAXPEDITIONは北米・ヨーロッパ展開ブランド名で、アジアではMAGFORCEブランド名で販売しているらしい。
どちらのブランドを購入しても良いとは思うがカラー展開が異なる。
という事なので、このスリングバッグの詳しい説明はこちらを参照されたし。
中国ブランドのパクリ似たようなバッグは安価で購入できるが素材がナイロンだったり細部の作りもしょぼい。
しかし1猟期程度の短い期間使用できれば十分と割り切るのであればこれらもあり。(値段はMAXPEDITIONの4分の1から5分の1程度)
これだけパクリ似たようなデザインのスリングバッグがたくさん売っているという事は使い勝手が良いという事なのだろう。
ちなみに屈んだ時にバッグが前方に行かないようにする為のクロスストラップを取り付けていても、屈んだ時にバッグが前方へきてしまう事がある。
各ストラップを調整すればそのような事にはならないのかもしれないが私は面倒なのでそのまま。
これもとあるギアを併用すれば問題なくなるので腰のウェビングの件と合わせ次回の記事で。