ハンドロード

2020狩猟用のサボットは仮完成って事にしておく

SvarogのMACHという12GAサボット弾頭モールドを購入してからそれなりの月日が経過。

気がつけば11月15日まで残り1週間を切ってしまったので、急遽そこそこ使えそうなサボット弾頭を作ってみた。

 

弾頭造りが難しい

Svarogのサボットモールドは4種類のコアピンが用意されており、コアピンを変更する事によって弾頭の重量を変更する事ができる。

Svarogの説明ではsportコアピンを使用した場合の弾頭は28グラムらしいのだが、私の鉛では30グラム付近の弾頭が出来上がってしまう

 

私の弾頭造り環境ではSportコアピン使用で458グレイン〜470グレイン付近で出来上がる事が多い。

出来上がった弾頭の重量にバラ付きができるのは私の使用しているスクラップ鉛の鉛純度が低いからだと思う。

 

先日購入した「Lyman Shotshell Handbook 5Th Edition」によると「弾頭重量差は1グレイン以内で・・・」と記載されていた。

Lyman本を読む前は+-1グレイン程度ズレていても気にしていなかったので、すごく勉強になった。

確かに 弾頭重量で弾速などが変わってくる=着弾が変わる はずなので、今度からは「0.1グレイン」のズレも無いように作成する事にする。

流石に何十パターンもの弾頭重量別の薬量を試す訳にもいかないので、作成されやすい弾頭重量付近でレシピを作る事にした。

 

Lyman本を読んだ後に弾頭を作成した際のメイン重量は466グレインから468グレインあたり。

この時は最も多くの弾頭を揃えられそうな「466.5グレイン」で重さを調整する事にした。

弾頭の重量の計量によるズレはあったとしても+-0.2グレイン程度だと思う。

 

ちなみに揃えたい重量より2グレイン重い程度であれば、サボットのスカートの中をカッターで均等に削り重さ調整ができる。

揃えたい重量より軽い分にはどうしようもならないので溶かし直すか、軽い重量でもレシピを作成する。(ハンダゴテでスカートの中を盛ることも考えた)

 

そしてとりあえず薬量20-25グレインで作ってみて最もまとまったのがこちら。(パウダーはUniversal)

 

4発同痕なので非常に良さげに見えるのだが、実は弾速が1300FPS程度しかない。

 

466.5グレイン弾頭の在庫がなくなっていたので追加で200個以上の弾頭を作成した。

しかし出来上がった200個の中で上記レシピの弾頭が作れそうだったのはわずか11個という有様。

11個以外の弾頭を溶かして「466.5グレイン」の弾頭を作り直すのも大変なので、今度は200個の中で最も多く作れる「462グレイン」の弾頭を作成する事にした。

 

462グレインの弾頭では23グレインから32グレインまで薬量1グレイン刻みで合計40個の実包を作成。

上記のグルーピングを見てから細かい薬量調整をした実包(0.2グレイン刻み)を作成する事にした。

さらに追加の実包を作成したくなった時に462グレイン弾頭が足りないと困る。

形が悪かったり軽すぎる弾頭は溶かし直して「462グレイン」弾頭を大量作成する予定が、今度は「466.5グレイン」弾頭が大量に出来上がった・・・

弾頭を溶かし直した事によって余分な錫が抜けたって事か?

 

高純度鉛を使えばこのような苦労はないのかも。

弾頭造りは奥が深い。

 

ワッズ・ガスシール・ハル

ワッズ

ワッズにはSvarogのH19なるサボット用を使用。

H24はカップが浅く弾頭の頭がカップに収まらないので、弾頭の頭がライフリングに食い込まないと思う。

送料込みで1個10円近くと別に安い訳でもないので、良い長さのワッズが他にあれば乗り換えも考える。

 

ガスシール

H19使用で薬量32グレイン程度でガスシールなしだとスタークリンプ時に頭に大きな穴が空いてしまいかっこ悪い。

 

ワッズの底上げをするのにBPIのガスシール(6mm)を使用するとスタークリンプフィニッシュのやり方次第ではハルの側面が膨らみ装填時に不具合が起きる事がある。

6mmは高すぎるのかもしれない。

 

4mm厚のコルクを18mmでくり抜いてワッズとパウダーの間に挟むように使用してみた。

4mmだと上手くスタークリンプが決まるようになったのだが、コルクをハルに入れる際にコルクカスが火薬側に落ちて燃焼に微妙な違いが出ると困る。

4mmコルクはくり抜くのが微妙に難しいのでカスが出やすい。

くり抜くのが楽な2mmを2枚重ねて入れたくなるが、2mmはハルに入れている途中でコルクが斜めになる事があるのでこちらも面倒。

 

 

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ハル

RXPのTとSだとSの方がハルの先端が綺麗で加工しやすい。

Tは口がギザギザになっている事があるのでヤスリやカッターで削り取っているが、それで何か影響があるかもしれない。

同じ条件でTとSと撃ち比べてみたが、着弾に差が出ているように感じなかったので私はTもSもごちゃ混ぜで使用している。

 

薬量による弾速の変化

以前20GAの各社ファクトリーロードのFPSを計測した際には1391〜1590FPSの範囲。

12GAのREDBIRD FIELDは平均で1362FPSだった。

 

せっかくのサボット弾なので弾速は1400FPS以上、できれば1500FPSを目指して弾頭のドロップを少しでも減らしたい。

 

以前はパウダーにLongshotを使用していたのだが、いろいろあって現在はUniversalを使用している。

UniversalはLongshotよりも燃焼が早いらしいのだが違いは正直わからない。

判っているのは1瓶の値段がLongshotより若干安いのと薬量が少なく済む気がする事。

 

今回は462グレインの弾頭でUniversal23グレインから32グレインまで各1発のみだが弾速を計測してみた。

ちなみに462グレインは 1 oz(437) 以上 1-1/8 oz(492) 未満だ。

23 1302
24 1339
25 1370
26 1419
27 1449
28 1511
29 1557
30 計測し忘れ
31 1615
32 1639

 

薬量30グレインの計測は弾速計のコードが抜けていたので計測できなかったのだが、おおよその予想はつくだろう。

最低でも26グレインの1400FPS、できれば28グレインの1511FPS以上でまとまってくれると嬉しい。

 

とりあえず462グレイン弾頭では24グレインが一番まとまっていたのだが、弾速が遅いので見なかった事にした。

そして27グレインと28グレインがそれなりにまとまっていたので、27.2グレインから27.8グレインまで実包を作成しスコープはホロサイトとマグニフィアに変更してグルーピングをチェック。

この中では27.8グレインが一番まとまっていた気がした。

後ほど弾速を計測したら1509FPSだった。

高倍率スコープがあればもっと正確な射撃ができるのだが、残念ながら使用しているのはホロサイトに3倍マグニフィア。

頑張って狙っても中央の太い黒円がドットで消えてしまう。

 

 

薬量の差によるグルーピングの変化

1グレイン単位の射撃の時には3発撃ち終わったら、その度にスコープのゼロ調整を行っていった。

ちなみにこの時は正確なグルーピングを見たかったのでATNのX-Sightを使用していた。

 

23グレインから24グレイン程度であれば弾速が遅いので若干着弾は2−3MOA上に移動する程度。

しかし弾速が上がるにつれて着弾点が上に移動する量はとても多くなる。

27グレインあたりから4MOA、28グレインから7MOA、29グレインから10MOA、30グレインで一度落ち着いて3−7MOA。

そして31グレインの時点でX-SightのUP量が限界に達してゼロ調整できなくなった。

 

スコープの限界になるまで弾が上に上がるんかい!と思っていたが、ホロサイトでは28グレインあたりはカバーできたのでとりあえずOK。

31グレインあたりはどうなるかわからない。

 

46.5グレイン弾頭で試してみた

462グレイン弾頭で良さそうな薬量の27.8グレインから0.2グレイン単位で2つほど上の薬量を試してみる。

経験上弾頭重量が2グレイン重ければ薬量0.2グレインあげれば良い感じなので、約4グレイン重いから0.4グレインあげれば良いだろう。

 

ちなみに的紙に465.5gnなどと記載してしまっているが、全て466.5グレイン弾頭。

スコープはホロサイトに3倍マグニフィアなので、それほど正確な射撃はできていないのであしからず。

 

462グレイン弾頭で調子の良かった薬量27.8グレインでは462グレインほどまとまっていない。

予想では本命の28.2グレインだが28グレインほどのまとまりは見られれない。

弾速がより速くなった分、薬量を増やさなければいけない量は減ったのかもしれない。

それよりも、薬量わずか0.2グレインの差で着弾点が徐々に上に行っている点に注目。

 

弾速は27.8グレイン1492FPS、28グレイン1503FPS、28.2グレイン1524FPS。

 

1500FPSくらいでこのグルーピングならとりあえず満足。

 

最後に一言

30グレインから31グレイン間の薬量が面白い気がしたのだが、今回はスコープの問題でテストしなかった。

30グレインは若干横に開いてしまっていたのだが、31グレインでは縦に開いているものの横はむしろ締まっていたので黒丸付近に収まる可能性が有る。

弾速も1585FPS付近になるだろう。

 

同痕がないのは問題ない、射撃で使う弾じゃないし。

それより黒丸付近に集弾している事が重要。

黒丸の大きさは50mで使う小口径ライフルの7点位。

黒丸の1つ外の円に収まっていれば鹿のヘッドショットもいける。

外周は50m小口径の1点より気持ち大きい程度。

 

466.5gnの28gnだとコストは85円あたり。

 

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