工作が楽しいです。
銃砲店で購入したクリーニングロッド
私の所有しているクリーニングロッドは銃砲店で購入したジェラルミンで連結式。
軽いし持ち運びが便利なんで射撃場には毎回持参して、薬室に張り付いたケースを剥がすのに愛用してます。
しかしこの洗矢は作りがしっかりしているのだけれど、値段は4,000円以上と結構お高い。
さらに連結部分の寿命が短い。
何がダメかって連結部分のネジはM6なんで細い、鉄でも曲がる。
素材はジェラルミンなんでアルミ合金って事でしょ?
鉄よりもっと曲がる。
銃の中をピストンさせている時に角度によって多分この連結部分に余分な力がかかってる。
そして徐々にこの連結部分のボルトが曲がってくるんだと思う。
そうなると真っ直ぐ洗矢をピストンさせても曲がってるところに余分な力がさらに入るからどんどん曲がってくる。
私が鉄砲を初めてから今4年目なんで、3年経過時点で2個目がダメになっている計算ですな。
2個目がダメになったといっても実際には1個目の使えるパーツを流用しながら使っていたので、1つしか持っていない場合はもっと寿命が短いはず。
パーツのバラ売りをしてくれるなら嬉しいけども、バラ売りはしていないとの事。
また1-2年で壊れる事がわかってるクリーニングロッドを4,000円以上出して買うのものなー・・・
クリーニングロッドは家で使う事が殆どなんでロッド分割機能とかいらん。
シンプルなのでいいから自分でクリーニングロッドを作れないものだろうか?
素材選び
12番と20番の真鍮ブラシはそれぞれボルトの大きさが違うのだけれど、12番は治具を使って20番の穴に入れる事ができる。
ということは20番のM6ボルトの穴を開ければ12番の真鍮ブラシも使うこともできる。
さてロッドにはどんな素材が良いだろうか?
特にコレ!とは決めずにホームセンターをぶらつく。
ウッド系なら硬い丸棒もあるのでそれでも良いだろうけど、ネジ穴がすぐにダメになりそう。
スチール系はアルミ・真鍮・鉄・ステンレスあたり。
アルミだとφ8mmの1mで700円あたり。
真鍮だとφ8mmの1mで900円あたり。
鉄だとφ8mmで長さは910と短いけど700円あたり、だけど鉄は錆がね〜。
ステンレスだと1700円はするし加工も大変そうだから即却下。
値段が手頃なアルミにしようかなーなんて思いながらネジコーナーあたりを物色していたら、1mでわずか100円とかいう丸棒があるじゃーないですかー。
まー丸棒というか全ネジなんですけどね。
ユニクロ w3/8 1000 という品でございます。
ユニクロとは何?
鉄に亜鉛メッキを施して錆びにくくしたもの
らしいです。
主にネジとかボルトとかで使われるみたいですね。
w3/8 ってなに?
8分の3インチ
らしいです、直径かな。
まーよくわからないのでネットで調べたら、谷の直径が7.5mmくらいあるって事なんでOK!安いし採用!
3Dプリンタで治具作り
3Dプリンタは治具作りで大活躍ですな。
今回もささっと丸棒の直径を計測して、ささっと治具を作ってしまいました。
ドリルの穴はM6用なんで治具のテッペンには5mmの穴をあけときます。
で、1回目の治具は失敗しました。
治具の全長が短かったようです。
2回目の治具はドリルの穴の長さも丸棒部分の長さもそれぞれかなり長く取ってます。
これが正解、治具のドリル穴直径が5mmだと若干狭いらしくドリルがガッツリ当たって治具が削れてたけど、全ネジの中心付近にドリルの歯先が入ってくれたみたいです。
使用した3Dプリンタとレジンはこちら
ドリルで穴あけ
使用した電動ドリルはマキタの変速機能付き電動ドリル「6412」。
マキタ製品といえばバッテリー式電動工具ですが、私はマキタであろうと電源コードありを購入する人です。
このドリルはトリガーを引く強さで回転速度が変わってくれるので便利。
欲を言えば回転速度を固定したいなってくらい。
ドリルは弾頭の穴あけ用で買ったまま使わなくなった「ビックツール 月光ドリル ブリスターパック 5mm GKP5.0 」
下穴不要で5mmの穴が掘れるし、削る能力も高いらしいです。
あと必要なのは棒を固定するバイスと切削オイルですね。
難しいのは丸棒に対して真っ直ぐドリルを入れること。
丸棒が短いならボール盤とかで穴あけも考えるけど、流石に1メートル級は無理です。
で、電動ドリルで真っ直ぐ穴を開けるのに何が必要かというと治具でございます。
amazonとかでドリルで板に真っ直ぐ穴を開ける治具が売ってるけど、3Dプリンター持ちは自分でそういうのは作ってしまいましょう。
で、穴あけ1回目は見事に失敗、治具が短くてドリルが斜めに入ってしまったようです。
丸棒の失敗した部分は前回の記事で紹介したディスクグラインダーで切断しているわけですね。
2回目の穴開けは治具を調整して成功。
動画ではささっと穴が開いているように見えるけど、穴を開けては削りカスをエアコンプレッサーで吹き飛ばして、切削オイルを塗って、ドリルで削って・・・
を7−8セットはやっているんですよね。
1時間はかかってないけど、それなりに大変でした。
床は切り屑とオイルだらけだし。
タップでネジ切り
タップとダイスのセットを購入してからやれる事の幅がマジ広がりました。
やっぱり自分でネジを作れるって素晴らしい。
で、今回はM6のメネジを作らないといけない訳なんで、タップの出番な訳です。
切削オイルをM5の穴に吹いてタップをねじ込んでいきます。
斜めにねじ込んでしまうと失敗なので、慎重にタップを回していきます。
しかし私が持っているタップダイスセットはタップハンドルがうまくタップを掴んでくれないんですよね。
タップを上手く掴むコツとかあるんだろうけど調べてない。
ホームセンターで買ったけど、多分モノタロウのタップダイスセットと同じ。
丸棒にタップでネジの溝をどんどん切っていく訳ですが、本来このタップはそんなに深く掘る用のタップではないみたいなんですよね。
一応今回必要な深さまではタップでネジ穴作れたけれども、途中で何回もタップを丸棒から外して鉄クズを掃除しました。
動画じゃその辺カットしてるんでわからないけど。
で、何度か真鍮ブラシのボルトを穴に差し込みつつ掘れた穴の深さを確認してを繰り返しました。
タップが終わった時は「やっと終わったかー」って感じです。
全ネジの周りにビニールテープを巻いた
鉄の全ネジが剥き出しだと、バレルにネジの溝が当たった時にバレルの中を傷つける。
なので、全ネジの溝はしっかりと何かで覆う必要があります。
棒は全ネジ形式になっているし3Dプリンタもあるし、って事で棒の周りには今回作った治具なようなものを1m分用意しようと思ったんですよ。
ELEGOO MARS3は縦印刷は170mmくらいまでいけるらしいので、150mm x 6 + フタ100m とか。
1−2回で印刷は終わりそうですな。
でも面倒じゃないですか。
家にはビニールテープが大量に余っているので簡易的ではありますが、全ネジにビニールテープをぐるぐる巻きにする作戦でいこうと思います。
流石にビニールテープが強くないのは解っているので、なるべくピッチは狭くして同じ所にビニールテープが多く巻かれるようにしたい。
上下に巻いているので、同じ所には5回くらいテープが重なっている感じかも。
最初赤で巻いてたかれど片道終わったら使い切ってしまったので、帰りは黒にしました。
最終形態が頭と尻だけ赤で他は黒とか毛鉤みたいですな。
バレルを掃除している時に何度かバレルをテープで擦ったけれど、強く擦らなければ全然問題ない感じ。
懸念事項はいつベタベタになるか。
バレル掃除がやりやすくなった
連結式のクリーニングロッドは斜め方向に力が入るとたまにグラつくんですよね。
またバレルの中だけでロッドを前後させようとするとパワー不足で止まってしまう。
なんで一度バレルの外までブラシを出さないとだめ。
逆にそれが普通だと思ってました。
100円ロッドは斜めに力が入っても全く問題なしだけどロッド側面がバレルに当たらないか気を遣う。
バレルの中でロッドを前後させると、普通に前後に動いてくれる。
バレルの薬室付近に付きやすい鉛を集中的に擦る事ができるので掃除が早く終わりそう。
今まではバレルの一部の汚れを取りたい時でもバレルの最初から最後までブラシを通して往復する必要があったからね。
何度も書くが、バレルの中にロッドの側面が当たるのが怖い。
最後に一言
アイデアと工具があれば安く便利グッズを作ることができるのが楽しい。
見た目は気にしない、便利さとコスト重視。