AS-companyの20番Lyman弾頭をSavage212で撃つ為のワッズのデザインを変更してみました。
弾速が上がらない
過去に旧RXP-RSのショットシェルで、BPIのガスシールとファイバーワッズ、50口径用のRSS-12というワッズを使用してLEE 50CAL 320を撃っていた時は、Longshot 36グレインで1800FPS以上出ていました。
現在3Dプリンタで作成しているワッズやガスシールは、旧RXP-RSを使用しても1800FPSには到達できていません。
Svarog Match弾頭だと、LEE 50CAL 320より弾頭は軽くなっているので、弾速が出ないのは弾頭の重さではないですね。
ガスシールをBPIに変えても弾速が出ません。
何が違うのか考えたら、ワッズがショットシェルやバレルと接触している面積が全然違うのではないかと。
BPIのRSS-12はワッズの頭の先と尻しかショットシェルケースに触れていませんでした。
あとスベスベの樹脂だった。
つまり、3Dプリントしたワッズは摩擦抵抗が大きいのではないかな?と思った次第です。
という訳でワッズの設計を変えてみたいと思います。
ワッズのデザインを変更してみた
ワッズをスベスベにするのは難しいので、ワッズ外側の側面の抵抗だけ減らしてみようと思います。
今までのワッズはワッズの外側側面が真っ直ぐでした。
ショットシェルやバレルにビターっと側面の全てがくっついています。
モールドで作成するピストルの弾とか、最近のロシアンスラッグ弾頭のデザインをみると、弾頭側面は凸凹になってます。
何故そのようなデザインになっているのかは深く考えたことなかったです。(グリスを入れる溝かと)
スラッグはワッズに包むから影響があるとしたら空中姿勢の方かなと思ってた。
ですが、最近のスラッグはワッズに包むのではなく、弾頭の尻にワッズをハメているんですよね。
つまり、ショットシェルやバレルの中に弾頭が直接触れる部分を減らしている = 摩擦抵抗が減るようになってる?
ちょっとワッズのデザインを変更してみましょう。
側面を削ってみました。(サーバー容量軽減のため、今回から画像はinstagramに投稿してから引っ張ってくるようにしてみます)
この投稿をInstagramで見る
1つは側面を凸凹にして、ショットシェルやバレルに接する部分は平らにしたバージョン。
もう1つに比べて摩擦抵抗は増えるけど、ショットシェルやバレルを移動している時のワッズのバランスは良いかも。
もう1つはショットシェルやバレルに接する部分を半円にしたバージョン。
ショットシェルやバレルに触れる部分はほんのわずかなので、摩擦抵抗はかなり減ると思われますがどうでしょう?
元のワッズと重さを比較したら、平バージョンは4grain、丸バージョンは5grain違いました。
2個で1セットなので、8grain、10grain減る事になりますね。
弾速にどれくらいの影響があるのでしょうか?
射撃場で撃ってみたら弾速じゃなくて精度が上がってた
火薬はLongshot 34.5、35.0、35.5、36.0、36.5グレインでテストします。
それぞれ5発作成して、4発で精度チェック、1発で弾速をチェック。
雷管はFEDERAL209Aで、ショットシェルは新しいRXP RSです。
射撃結果は動画を見てください。
Aの35グレインと35.5グレイン、Bの35グレインの精度やばいですね。
Aの35グレイン以外は1発飛んでますが、Savage212に載せてるスコープは6倍なんで、それほどセンターをビッタっと狙えてないと思うんですよね。
それでも4発中の3発で1MOAを下回る精度が2度出るってやばいです。
AのワッズとBのワッズですが、Aの方が良い感じですね。
35グレインだけで比較すると甲乙つけ難い感じですが、Aは35.5グレインの精度も良いので安定している感じです。
ちなみに私は火薬量を変えてテスト射撃をしてみて、その中で3発だけが繋がっただけなら喜んだりはしません。
テスト射撃で集弾が良いレシピを見つけたら、同じレシピで同じ精度がでるか確認 です。
同じレシピで良い精度が出るなら、その弾のレシピは正しい可能性が非常に高いです。
今回の精度はマグレではない感じがします。
A35、A35.5、B35で同じような精度が出たので再現性がある感じだから。
ちなみに何故4発撃っているのに3発だけで精度確認をしているかというと、1発くらいはヒューマンエラーで飛ばすことがあるから。
撃つ瞬間にライフルレストが落ちたり、力入って引き金をひいたりとか。
弾速が伸びない理由
新しいRXP-RSはAS-company 20番Lyman弾頭だと1600FPS台を出せるだけのガス圧が限界のようです。
たまに1700FPSを超えることもありますが、安定して1700FPSを超えることはないかもしれません。
AS-company 20番Lyman弾頭で弾速を出したいなら旧RXP RSを使うか、3インチのショットシェルを使うしかないのかも。
旧RXP RSはショットシェルを同じ長さにカットする手間と、カットしてから使用したケースはケースを広げた時に裂けやすいのが難点。
3インチのショットシェルはあまりお目にかかれないレアものなので、数が揃えられない。
自分で3インチのショットシェルが作れれば良いのですけどね。
最後に一言
ガスシールの印刷設定を変えたら(土台を剥がしやすいものにした)ガスシールがうまく印刷されなくなった。
サポートをつけてる真ん中の凸部分が膨らんじゃう。
とても気になったけれど、膨らんだ側をクッションに向けてセットし、とりあえず撃ってみたらクソみたいな精度でびっくりした。
今回のレシピで色々なショットシェルで撃ってみて精度を弾速を比較する動画を撮影したけど、ガスシールがダメだったんで没。
なんで、今度はガスシールを少し改造してみて、10発中9発は10点に飛んでいくようにしたいと思います。