3Dプリント ハンドロード 動画

3Dプリンターで50口径弾頭の12番散弾銃用ワッズを作成してみた(1)

今年も実包の入手が大変です。

そして円安の影響で実包・火薬・雷管の値段も上がってます。

230円だったFEDERAL SLUGが300円超えだとか。

1瓶13,000円だったLONGSHOTが2万円を超えるだとかの噂もあります。

リロード用品も現地需要が高く、ショップを覗いても売り切れとか。

 

値段が多少高くても手に入るならともかく、物がないなら諦めるか・・・

 

 

自分でなんとか作ってやろうじゃないか!

 

という訳で3Dプリンターで作れるものは作ってしまいましょう。

 

動画のリンクはこちら

 

3Dプリンタでワッズを作成しようと思った訳

答えは明確、50口径用のワッズが簡単に手に入らないから。

以前はBPIの青いワッズを使用していましたが、純鉛で作った弾頭で使用すると弾頭が変形してしまうので今年は使用をやめました。

3Dプリントであれば、LEE 50CAL 320ぴったりのワッズを作れると思ったので3Dプリンタを購入することにしました。

 

ELEGOO MARS3

3Dプリンターは積層式にするか光造形式にするか悩みました。

積層式はフィラメントの管理と積層痕消しが問題。

光造形式は造形後のアルコール洗浄とUV硬化が問題。

 

結局造形物が綺麗に作れる光造形式を購入する訳ですが。

 

購入したのは当時最新だったELEGOO MARS 3でございます。

 

とにかく印刷物が綺麗ですね。

ただ綺麗に印刷するには3D CADソフト側で非常に細かいMeshデータを作成する必要があり、それによってPCが固まったりしてしまうのが問題か。

 

最初は使い方に慣れていなかったので失敗が多かったですが、さすがに数百回も印刷を経験しているので扱いは慣れました。

 

 

今回作成したワッズの形

4枚の板が弾頭を挟むタイプのワッズはFEDERALのサボット弾と同じタイプです。

射撃場へ行くと、よくこのタイプのワッズが落っこちていますね。

今回は設計が簡単なこのワッズを作成することにしました。

 

問題なのは3Dプリンタで使用するレジンのほとんどが、折り曲げに対する強度が無いこと。

 

 

折り曲げができるレジン

SIRAYA TECHのFASTなどはABSライクということですが、折り曲げ強度が全くないから、ワッズの4枚の板を曲げると曲がるというよりすぐに折れる。

じゃぁどうするかというと、同じくSIRAYA TECHのTenaciousというレジンを使用するとゴムのような柔軟性のある造形物が作れるようになる。

ただ、Tenacious単体では硬さが逆に足りないので、FASTやBluなどのレジンを混ぜることにより硬さを出す必要がある。

 

レジンはタイムセールなどで安くなる

 

スペーサー

この動画ではELEGOO ABSライクレジンで12mmのスペーサーを作成して使用している。

スペーサーを使用した理由は単純にケースの高さに合うよう弾頭を上げたかったから。

さすがに15mmとかロールクリンプしたらケースがぶっ壊れる。

 

今だから言えるが、集弾が悪い原因の1つがスペーサーだったかも。

 

 

パウダーの量

今回はLONGSHOT 27グレインスタートで弾を作っているが、実はこの動画より前にすでに3Dプリンタで印刷した弾を200以上撃っている。

初めて3Dプリント印刷したワッズを使用した弾を撃った時は25グレインからスタートしている。

私の中ではLONGSHOTの25グレインはスラッグでも問題ない薬量。

 

で、大体37グレインあたりで限界になる。

37グレインだと、撃った後にケースが薬室にへばりついてしまう可能性が高くなるから。

へばりついてしまったら銃口から棒を突っ込んでケースを押し出すしかない。

あくまでも狩猟で使用する弾を作っているので、次弾が装填できないような薬量は避けたい。

 

 

各薬量の射撃

動画を見て貰えばわかるのだが、同じ薬量で撃っていても弾速が大変異なる場合がある。

 

原因は良くわからないのだけれど、考えられる要因はいくつか。

 

以前FEDERALのケースを使用して弾を作ったときに、ケース底に入っているフェルトが湿っていて危うく不発になるような場面が多発した。
火薬が湿っている場合、撃ち終わったケースからは燃えなかった火薬がボロボロ出てくる。

 

今回は火薬はちゃんと燃焼していたからすんごい湿っている訳ではないと思うのだけれど。

あとは考えられるのはケースの圧力不足。

これはケースを極端に短くしたりした場合に経験済み。

その時は弾速が1000FPSも出なかったです。

もしかしたらケースの先が割れていて、ガス漏れしたとかなのかもしれない。

 

そしてたまに銃口から発生するマズルフラッシュ。

要はバレルの中で火薬が完全に燃焼していない訳だが、弾速はそれほど変わらない。

これは原因がわからんです。

 

 

で、肝心の弾速だけれど、全薬量かなり遅い。

以前使用していた RXPのケース+同じガスシール+BPIのワッズ+コルク+同じ弾 の時より100FPS以上遅い。

そして遅いだけならまだしも、集弾も非常にクソな結果。

 

原因はワッズのせいだと思いたい。

 

今回射撃場で回収できたワッズの板から判明したのは、このワッズは4枚の板が銃口内に接する訳なんだけれど、ワッズの先っぽの方に擦れた跡がなかった。

つまり銃口内でワッズの尻の方だけが擦れている訳なので、弾頭の先の方は少しグラつく可能性があるのかなと思った。

 

 

最後に一言

3Dプリントでワッズ作り楽しいですよ。

設計が大変だけれど。

弾頭の設計さえ終わってしまえば、あとは応用なので色々試せるようになります。

今回のワッズは失敗だったけれど、次のワッズデザインは設計に2時間もかからないです。

 

 

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