ハンドロード

Lyman 525のBallistic Coefficientが判明したのでSvarogサボットの威力計算した

 

獲物を転ばす事ができる弾の威力

ハンドローダーやライフルマンなら是非読んでおいた方が良い「弾道学にかける夢」という本がある。

この本の「現代カートリッジの性能とその応用」の9章「パワーと精度の交差点」の39ページに素晴らしい表がある。

ビック・ゲームに要するエネルギー

ゲーム 最小限必要な

エネルギー

このあたりでよいと

思われる中間値

むしろこのほうが

安全といわれる値

シカ、イノシシ、アンテロープ

シープなど

900フィートポンド 1200フィートポンド 1500フィートポンド
エルク、エゾシカ、クマなど、

270kgくらいまでのゲーム

1500フィートポンド 2000フィートポンド 2500フィートポンド
大型ヒグマ、ムースなど

270kgを越すゲーム

2100フィートポンド 2800フィートポンド 3300フィートポンド

この表は デザインエッグ株式会社発行「弾道学にかける夢」 より引用させて頂きました

 

 

例えば狩猟でシカやイノシシを対象にしたい場合、50mまでを狙うなら50mの時点で1500フィートポンド以上の威力が残っていれば転ばすことができる。

 

しかし多くのハンターは自分の使用している弾が何mなら何フィートポンドの威力があるなどあまり気にしていないのではないだろうか?

私もあまり気にしていなかったのだが、せっかくなので調べてみる事にした。

 

 

スラッグ/サボット弾の威力計算機

FEDERAL BALLISTICS CALCULATOR

 

FEDERAL実包の威力を簡単に調べる事ができる。

 

AMMUNITION INPUTSのLoad Typeで「Factory Load」を選択。

Caliberで調べたい口径を選択すれば、Bullet Styleに商品が出てくるので調べたい商品を選択する。

他の項目も選択していけば、選択した商品の「G1 Ballistic Coefficient」(B.C)が表示される。

 

例えば12番の「Tru Ball Hollow Point Slug」なら、1300FPSでB.Cは0.070、1600,1700FPSでB.Cは0.063となるらしい。

1300FPSモデル?だと50ヤードの時点で1050フィートポンド程度しかないのでかなり不安。

しかし1700FPSモデル?であれば50mで1494フィートポンドの威力が残っているので、50mまでのシカであれば十分勝負できる。

という事がわかる。

 

Remington SHOTSHELL SLUG BALLISTICS

計算サイトではないが、RemingtonスラッグのBallistic Coefficient(B.C)が記載されている。

 

SHOOTERSCALCULATOR.COM

「弾道軌道」「弾丸運動エネルギー」「MPBR」「反動(リコイル)」の4つの計算機がある。

最低限調べたい弾頭の「重量」、「FPS」、「Ballistic Coefficient」が解らないと利用できない。

 

Hornady Ballistic Calculators

一般的な弾道計算機。

 

Lyman 525gr SabotのBallistic Coefficientを逆算してみる

ネットでLyman 525gr SabotのB.Cを探してみても見つからなくて困っている方々も多い事だろう。

 

「Lyman Shotshell Reloading Handbook 5th Edition」を読み込んでいたところ、Lymanの525gr Sabotの50mと100mのFPSとフィートポンドが掲載されている事に気づいた。

 

初速1500FPSで2624フィートポンド

50ヤードで1198FPSで1673フィートポンド

100ヤードで1019FPSで1210フィートポンド

 

上記のデータを元に計算してみたところ、導き出されたB.Cは「0.0865」である。

計算方法はSHOOTERSCALCULATOR.COMのB.C に数値を入力しまくり、50ヤードと100ヤードのFPSとフィートポンドが同じ数値になるものを探していっただけである。

数値が間違っていたらごめんなさい、正しいB.Cを教えてください。

 

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Lyman
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Svarogのサボット弾頭2種類の威力

Standardコアピン(525gr)とClassicコアピン(494gr)でそれぞれの弾頭を作成。

StandardコアピンはLymanのサボットと同じ重量だ。

 

実際に弾頭を作成してみると、Standardは542gr、Classicは518grとなった。

 

それぞれの弾頭でUniversal(26gr-32gr)とLongshot(33gr-39gr)で各1gr刻みで薬量調整。

薬量上限はLyman Shotshell Reloading Handbookを参考にした。

 

各3発ずつ実包を作成し、射撃場で撃ってきた。

Longshotは弾頭が重くなるほど数grの薬量差があったとしても着弾点はほぼ同じような位置になる事が判明した。

もちろん薬量が増えればFPSが上がる。

 

集弾が良さそうな雰囲気がする薬量

518gr Universalは27-28grあたりで、1449-1459FPS付近。

518gr Longshotは38-39grあたりで、1686-1698FPS付近。

542gr Universalは28−29grあたりで、1447-1482FPS付近。

542gr Longshotは36−39grあたりで、1586-1701付近。

 

計算すると

弾頭と薬量 50ヤードFPS 50ヤードフィートポンド 100ヤードFPS 100ヤードフィートポンド
518gr universal 1171 1576 1004 1160
518gr Longshot 1343 2076 1100 1391
542 universal 1186 1693 1012 1234
542 Longshot 1346 2180 1101 1459

 

 

542grのUniversalの2000フィートポンドは30ヤード、1500は65ヤード、1200は105ヤード

518grのLongshotの2000フィートポンドは50ヤード、1500は85ヤード、1200は125ヤード

542grのLongshotの2000フィートポンドは55ヤード、1500は95ヤード。1200は135ヤード

 

 

最後に一言

参考までに私が使用している実は微妙な集弾の466.5gr Universal 30.2gr 1524FPSサボット

2000フィートポンドは25ヤード、1500は60ヤード。1200は90ヤード。

50mなら鹿を転ばせる事に関しては全く問題がない事は実証済みである。

 

しかし100m以上のロングレンジを狙うとなると、最低でも542gr弾頭でUniversalを使用する事になる。

Universalを使用すると肩が痛くなりにくいので良いし、おサイフにも優しい。

しかしUniversal32grは雷管がギリギリな感じだ。

 

でもLongshot 39grだと銃口の跳ね上がりが凄いので悩む。

 

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