昨日は他地域の猟隊主催の県の管理捕獲に参加してきました。
1日で、シカ10頭、イノシシ1頭を捕獲。
私も昨日1頭捕獲させてもらった。
この猟隊の管理捕獲で初めて獲物が獲れたという人も少なくないはず。
地域による生息数の違い
私がお世話になっている猟隊の猟場は、獲物の生息数が少ない訳ではない。
1匹も獲物が出ない日もあるのだけれど、それでも年間ではそれなりに獲物が獲れているのだから悪くはない、と感じる。
東京の人が私の猟隊に参加した時に話していたのは
山梨の山で5年狩猟をしていて1頭も獲った事がないが、うちの猟隊に入ってからは年に何頭も獲らせてもらってうれしい、と。
が、昨日参加した猟隊の猟場は毎年感じているが獲物の生息数のレベルが違う。
とにかく山が広いし林道も多いし見通しも良い。
登山などの人はまずこない。(渓流釣りシーズンは人がいる)
山の近くに集落があまりない。
昨日は県の管理捕獲なので、保護区をやりました。
一応書類上は私の猟友会分会もこの保護区はできるけれど、猟友会に依頼されている管理捕獲なので、猟友会ルールでこの保護区はできません。
私の猟友会分会に割り当てられている保護区は他の分会の保護区に挟まれた縦長で横に狭い範囲。
小人数でできる利点もあるんだけどね。
ただ、有名な山なので1年中登山客、山菜・キノコとり(恩賜林なので採取系は石や枝もダメ)、乗馬がくるんですよ。
しかも他の猟隊が山に入る為の車道が我々の猟場前を必ず通るので、新しい獲物の痕跡はあっても猟をやる頃には獲物がいない事が多いです。
昨日参加した猟場の何がすごいって、私が今まで参加した限りでは1ラウンドやって獲物が出なかった事がない。
2ラウンドもやれば、10匹は獲物がでる。
ウトがほぼ決まっているので、獲物がタツマによくかかる。
タツマも基本的に撃ちやすいところがおおい。
場所によっては木もほとんどない、岩場ですね。
見通しがきくので、外しても次に撃つチャンスがある場所が多い感じ。
見通し100m以上どころの話ではないです。
1人のタツマが数撃ちできるので、1ラウンドで3匹捕獲した程度では自慢にならないのがここ。
私の猟隊でそんな数撃ちできるのは1年で1回、牧場解禁日位ですよ。
またここの山は1つの群れの数が多いというより、1つの猟場にいくつかの群れが存在しているように感じる。
東で群れ10頭出たって時に、西でも別の群れ10頭出たとかそんな感じ。
こちらの猟隊には、うちの猟隊の何倍もの管理捕獲の定数が割り当てられている。
うちの猟隊でそんな定数を割り振られても定数を達成するのは無理です。
うちの猟隊は1か月の県の管理捕獲で4頭提出できたと喜んでいたけれど、こちらの猟隊は7倍以上の提出数でしたから。
腕があがる
1年間で何回も獲物に矢をかけるチャンスがあるだろうから、射撃の腕もすぐにあがると思う。
若者は足が強いので獲物がよくかかるタツマに行かされるからよりチャンスがより多い。
そうなると、年間で何10発、もしかしたら100発以上も撃つチャンスがある訳で。(昨日1人が1ラウンドで5、6発撃って3頭獲ってたし)
1年参加するだけで、私の猟隊の3年分、4年分の経験が積める感じ。
ちなみに私は狩猟では年間で50発も撃たないです。
解体の腕もあがる。
私の猟隊は獲れる頭数が少ないので役割分担が決まっていて、ほとんどの人は下記の工程の4までしかやりません。
- 腹を出す
- 前足を外す
- 背ロースを外す
- 後ろ足を外す
- 足の関節を外す
- 骨スキをして、部位に分ける
私は6年目になりやっと1-4をやらずに(立って座ってをすると立ち眩みする)、5と6をやってる感じです。
罠でシカやイノシシを獲って1人で全部やってますからね、解体経験はあるほうになります。
ここの猟隊は1年目で全工程をやる事になるのではないかな。
獲物の数が獲れるので、全員がどんどん解体しないと帰れないから、スピードも速い。
たぶん新人でも1-2年で私が5年で解体した数以上を解体する事になると思う。
なので、狩猟を覚えたい人はこういう猟隊に入れたらラッキーだと思います。
基本一度猟隊に入れてもらったら恩もあるし、引っ越しでもしない限り抜けるのは難しいからね。
猟隊による違い
猟隊で狩猟のやり方が全然違うのが面白くて、私は他の猟隊の管理捕獲に参加するチャンスがあれば参加している。
年間5-6回あるのかな?
寒くなったり猟欲なくなると行きませんが。
基本的に猟隊によって考え方が違う。
ある猟隊は農家中心だから田畑を守るために。
ある猟隊は単純に獲物を獲るのが楽しいから。
ある猟隊は狩猟で獲った肉が食べたいから。
ある猟隊はお金の為。
私の猟隊は食べるほうです、大物しかやらんですけどね。
鳥は猟期に個人的に獲って食べてます。
私はシカは食べないんですけど、猟隊の方針に従って撃つ位置を考えたり解体してます。
それぞれの地域の先輩たちから受け継いできた猟のスタイルも解体のやり方が全然違います。
うちの猟隊のスタイルは今の親方のスタイルで、親方も若い時からいろいろな猟隊を見てきて今のスタイルができてます。
が、時代に合わせて改善できるところは私のやり方に変えてます。
昔は鳥撃ちで水平とか上下2連使ってる人が多かったから、大物では6粒とか使うスタイルだったから30m以内に寄せて撃つでしょ?
今は自動銃でスラッグを使うから、ドットサイトやスコープを使って50mを撃つのもありだけど、年寄りはオープンサイト以外嫌がる。
イヤーマフを使うと気配よくわかるし、銃声から耳も守れるけれど、年寄りはただの耳栓だと思って嫌がる。
そういった感じで、アップデートできるところは時代に合わせてアップデートしていく。
先輩から受け継いできた猟場、タツマの位置などを知っている年寄りがどんどん引退していきます。
私も教えてもらってない猟場が大量にあるのだけれど、年寄りが歩けないからその猟場に行ってくれん。
猟場を知っている年寄りが引退すると、寝屋やタツマの位置など新規開拓になるので、ある程度使えるようになるのに何年もかかりますよ。
年寄りが引退する前にできる限り狩猟のやり方などを受け継ぎたいと思ってます。
最後に一言
昨日は猟場を走ってた時にタイヤが岩に乗り、車が右側に傾いて横転しかけました。
イノシシとシカを荷台の右側に積んでたから、バランスが偏りすぎだったね。
岩が多すぎて、車の下を何度もぶつけたですよ。
軽トラよりジムニーとかSUV乗りが多いの納得。
軽トラも車高あげて14インチとかがデフォ。
私も今度軽トラのメンテしたら車高あげて大きいタイヤ履きたいな。