「猟銃用火薬類等譲受許可申請書」を提出する際に同時に提出する「実包管理帳」は自作Excelデータで印刷した書類を提出した。
このフォーマットで問題なく受理されたので公開する事にした。
散弾銃用の実包管理帳簿をエクセルで自作してみた
ダウンロード
OneDriveのExcelで作成した。
OneDriveとはMicrosoftのOffice製品が無料で使用できるクラウドストレージサービス。
オフライン版のExcelより使用できる機能は少ないが、十分使えるものだと思う。
Excelを持っていない方はOneDriveのアカウントを作成し、ダウンロードしたExcellデータをOneDriveにアップロードして使用する事を勧める。
Googleスプレッドシートなどでは正しく動作しない可能性がある。
用紙はA4横でピッタリなはず。
印刷する時にOneDriveExcelの不具合なのかプリンターの設定なのかよく判らないが、台帳の行の変なところで改ページされて印刷プレビューされる事がある。
OneDrive版のExcelには改ページしたいセルが選択できないので、印刷プレビューで変なところで改ページされた場合には行の増減を手動で行って欲しい。
行のコピーなどを使用すれば計算式は自動で新しい行に適応した物になると思う。
ヘッダーが設定や自動でページ番号を付ける機能が使えないなど、地味に欲しい機能が使えないのがOneDriveの無料版Excelの悲しいところ。
表紙
「令和」「XX」「年度実包等管理帳簿」の「XX」に年度の数字を入力する。
各台帳の年度には「XX」と同じ数値が反映される。
サンプルでは20と入力している。
自と至の年度は上記XXに入れた数値が自動入力され、自はデフォルト1月1日、至はデフォルト12月31日。
自:管理開始日
至:帳簿を提出する日、または12月31日。
別紙1
銃の名称を都度台帳に記載するとセルが長くなってしまうので、消費台帳に略号を記載しその略号を台帳に記載する。
銃を6つ以上所持している場合などには行を増やすなどして対応して欲しい。
「氏名・名称及び住所・場所の一覧」には消費台帳に登場してくる銃砲店や射撃場などの名称と住所を記載しておく。
猟銃用火薬類等譲受、消費台帳
警察で申請した標的射撃用の譲受許可の実包や雷管や火薬などに関する事を入力する。
サンプルでは銃砲店や製造をした行などに色をつけて管理しやすくしているが、そこはお好みで。
タイトルのXXは表紙で入力した年度が自動で反映される。
pageは手入力する。
2ページ目が不要であれば1ページ目を1/1に修正、合計3ページあるなら1/3にする。
1ページ目の1行目は自動で計算される項目でも手入力する必要がある。
手入力する必要があるのは「月日」「適用」「散弾(12番)の残」「散弾(20番)の残」「実包譲受可残」「雷管の残」「雷管譲受可残」「無煙火薬の残」「無煙火薬譲受可残」
また、譲受許可証を取得した際には「実包譲受可残」「雷管譲受可残」「無煙火薬譲受可残」を手入力する必要あり。
変なところで改ページされてしまうようであれば、行の増減を手動で行い、改ページの先頭行の内容を少しいじって対応して欲しい。
各項目の説明
月日 | イベントが起こった日。 |
適用 | イベントが起こった場所などの名称。 |
散弾
(12番) |
12番の実包を譲受した数、消費した数を入力、残は自動計算。
繰越の場合は残は手入力する。 |
散弾
(20番) |
20番の実包を譲受した数、消費した数を入力、残は自動計算。
繰越の場合は残は手入力する。 |
保管実包
合計残数 |
保管している12番と20番の実包の合計残数が自動計算入力される。
なお狩猟用の無許可譲受の実包は別表管理なのでこちらの項目には反映されない。 |
実包
譲受可残 |
散弾(12番・20番)の譲受に数を入れると、譲受可能な数が自動計算入力される。
繰越の場合や譲受許可証を受け取った場合は数量を手入力する。 |
雷管 | 雷管を譲受した数、消費した数を入力、残は自動計算。
繰越の場合は残は手入力する。 実包を製造したら、製造した実包(12番や20番)の譲受と雷管の消費に製造した数量をそれぞれ入力する。 |
雷管
譲受可残 |
雷管の譲受に数を入れると、譲受可能な数が自動計算入力される。
繰越の場合や譲受許可証を受け取った場合は数量を手入力する。 |
無煙火薬 | 無煙火薬を譲受した数、消費した数を入力、残は自動計算。
繰越の場合は残は手入力する。 譲受許可は「グラム単位」だが銃砲店で購入した火薬はポンド表記だと思うので、グラム変換して入力する。 |
無煙火薬
譲受可残 |
無煙火薬の譲受に数を入れると、譲受可能な数が自動計算入力される。
繰越や譲受許可証を受け取った場合は数量を手入力する。 |
使用銃器 | 使用した銃器の略号(別紙1で作成したもの)を入力する。 |
2ページ目の先頭行の自動計算項目は少しだけ通常の行と違う式(参照しているセルが前のページの物になる)が入力されているのでいじる際は注意されたし。
3ページ目を追加する場合には2ページ目の内容とほぼ同じ(先頭行だけ注意)でいける。
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猟銃用火薬類無許可譲受、消費台帳
狩猟用の無許可譲受の実包と雷管と無煙火薬を管理する台帳。
標的射撃用の台帳のシートと数量などのリンクなどは一切していない。
内容は標的射撃用の台帳とほぼ同じなのだが、「実包譲受可残」と「雷管譲受可残」の式が異なる。
無許可譲受許可は「実包」と「雷管」各300発まで譲受可能ではなく、合計で300発までとの事。
300発譲受可能な状態で実包を100発譲受と入力したら、実包と雷管の譲受可残はそれぞれ200になる。
続いて雷管を100譲受と入力したら、実包と雷管の譲受可残は100になるといった感じ。
また譲受可能期間は猟期が終了するまでなので、猟期が終了時(3月15日など)に残が残っていたら、1行追加するなどして「譲受期間終了」などと適用に入力して各譲受可残には0を手動入力して欲しい。
「管理捕獲」など狩猟用とは別に無許可譲受許可証を入手したら、狩猟用の「シート」をコピーして「管理捕獲」用を作成すると良い。
猟銃用火薬類等譲受許可申請書と火薬類消費等計画書の書き方
実包の火薬類消費計画は警察署のwebサイトのサンプル通りで簡単に申請できたが、雷管や火薬類もとなると消費計画などの作り方が若干難しくなる。
そこで私が作成して警察で通った書類と同じような内容での書き方。
Excelでは作っていないしデータは配布していないので質問しないようにして頂きたい。
猟銃用火薬類等譲受許可申請書
警察のwebサイトにてPDFのテンプレートが配布されているので、そちらを使用して作成した。
記載する上で若干悩みそうな箇所をピックアップした。
散弾銃の12番と20番の両方を所持している場合、「火薬類」の「実包」の「名称」は「12・20番」と記載しても問題はない。
「銃の種類及び適合実包」の「適合実包」も同様に「12・20番」と記載しても良い。
「現に保有している火薬類の数量」には狩猟用なども含む自宅に保管している実包や雷管や無煙火薬などの数量を記載する。
「譲受目的」は標的射撃だけで。
狩猟用の無許可(300発)や、管理捕獲用の無許可(市と県と合わせて600発)は本来の用途だけで使い切るのは難しいと思う。
「猟銃用火薬類等譲受許可申請書」の譲受期間は1年未満で記載しなければならないので、1月1日からスタートなら終了日は12月31日ではなく12月30日としなければならない。
無煙火薬と銃用雷管の数量はレシピを模索する場合などには雷管をいくつ申請すれば良いか判らないので作成量を予測して申告。
火薬は1瓶の重量が1ポンドで約453か454グラム。
火薬を2000グラムで申請しても、実際には4瓶(1816グラム)しか購入する事ができない。
実包を1発平均25グレインで製造する場合、100発製造すると約162グラム。
1816÷162で11.20になるので1120個作成できる。
しかし雷管は100個単位での販売なので、雷管を申請する数は1100となる。
火薬類消費等計画書
警察のwebサイトにてPDFのテンプレートが配布されているので、そちらを使用して作成した。
許可申請に係る火薬類の種類:散弾実包・雷管・無煙火薬
許可申請時点において火薬庫外貯蔵している 上記種類の火薬類の数量:400個
なお消費しきれなかった残火薬に関していろいろと質問をされられたが、理由がしっかりとしていれば問題ない。(コロナで射場が閉鎖していたから予定通り消費できなかった など)
理由がしっかりしていなくて申請した譲受数や実包を消費できなかった場合、次回の譲受許可数が減らされてしまうらしい。
消費(購入)予定時 | 消費(購入)予定数 | 消費(購入)予定場所 | 備考 |
1月1日 | 雷管 200個 購入 | 〇〇銃砲店 | |
無煙火薬 453g 購入 | |||
1月上旬 | 実包 100個 製造 | 自宅 | 無煙火薬162g消費予定 |
1月上旬 | 実包 100個 消費 | 〇〇射撃場 | |
1月中旬 | 実包 100個 消費 | 〇〇射撃場 | 現保有分 |
1月下旬 | 実包 100個 製造 | 自宅 | 無煙火薬162g消費予定 |
1月下旬 | 実包 100個 消費 | 〇〇射撃場 | |
2月上旬 | 実包 100個購入 | 〇〇銃砲店 | |
雷管 300個 購入 | |||
無煙火薬 453g 購入 | |||
2月5日 | 実包 100個 消費 | XX射撃場 | △猟友会支部クレー射撃大会 |
2月中旬 | 実包 100個 製造 | 自宅 |
すでに実包400個を所持しているのだが、内訳は管理捕獲用の12番スラッグ20個、標的射撃用の使いきれていない20番スラッグ380発。
火薬消費計画書には何番の実包と記載したり、狩猟や管理捕獲で使用する数量は特に記載する必要はない。
なので頭の中で「この日はマト撃ちをする予定だから現保有分の実包を先に消費するか」、「2月5日はクレー射撃大会だから事前に銃砲店でトラップやスキート用の実包を購入する必要があるな」などと考えながら作る。
日程がわかっているイベントについては日付をしっかりと記載した方が管理しやすい。
これを1年分(1年で申請していれば)繰り返し、申請した実包と雷管と火薬の購入と消費がきっちりとされ残が0になるよう記載していくのである。(火薬は端数が出るが)
火薬類消費等計画書に記載している実包の購入や消費、雷管や火薬などの数字は全て警察署で計算機で計算されるので間違いの無いよう記載するべし。
ちなみに実際に実包を購入する時期だとか数量は火薬類消費等計画書と同じ必要はない。
譲受期間の最終日までに申請した数量が消費できるかどうかが問題である。
余った火薬は次回に持ち越しても問題ない。
最後に一言
配布したExcelデータ難しい関数など一切使っていない素人物なので、改良点があったらアドバイスください。
サンプルの射撃用のシートと狩猟用のシートで日付に矛盾点があったとしても気にしてはいけない。
世界情勢により火薬や雷管が手に入りにくくなった場合には予定通り購入・消費は無理になるが問題はないと思う。
例えば
コロナの影響でUSAで銃や実包などが売れまくり→メーカーの生産が追いつかない→
日本の問屋の雷管の在庫がなくなった→9月以降にならないと輸入されない→
ハンドロードできない→射撃できない