工作機械

現在取り組んでいる事(1)フライス盤と射出成型機を買った件

3月末で管理捕獲がひと段落。

今度は県猟RS射撃大会ですね。

 

2024年度の管理捕獲は5月半ばにやっと許可証が配られた(4月1日には発行済なはずなんですけどね)けれど、理由あって罠をかけにいくモチベーションがありません。

 

さて、現在やらなくてはいけない事が多すぎて多忙な日々を過ごしています。

  1. フライス盤と射出成型機を買った件
  2. 銃砲店開業関連
  3. 筋力トレーニング
  4. 本業関連

今回の記事はそれぞれが長くなってしまったので4回に分けて公開します。

 

1回目はフライス盤と射出成型機を買った件です。

 

フライス盤とは

フライス盤というのは、木材とか金属の表面を削る機械です。

旋盤とフライス盤の違いは、旋盤は円柱やパイプなどの丸い素材の外側や内側を削る機械で、素材を機械で回して固定された刃物の位置を変えて削っていきます。

フライス盤は素材は固定されていて、機械が回転する刃物を上下左右に動かして素材を削っていきます。

フライス盤も手動式からCNC、はては刃物も自動で交換してくれるもの、5軸で複雑な形状を削る事ができるものまでいろいろ。

 

フライス盤を購入した理由

オリジナルの弾頭を作るためのモールドを作成する為です。

CNC化されたフライス盤なら同じモールドを作れる確率があがるかなーといった甘い考えがあったから。

 

フライス盤があれば、オリジナルマズルブレーキだったり、スコープを載せるピカティニレールなども作れちゃいますね。

あとね、射出成型機の型もアルミで作れるじゃないですか。

という訳で射出成型機も買ってみた。

 

3Dプリンタじゃ弾頭用モールドは作れない?

光学式3Dプリンタで石膏的なレジンを固めて弾頭用のモールド作ってみたんですが、強度的にダメでした。

これは過去記事で書いてたはず。

 

樹脂では鉛用の型は無理ですね。

樹脂が溶ける温度は300度もないですから。

ちなみに鉛は400度前後で溶かします。

 

積層式の3Dプリンタは樹脂を糸状にしたものをノズルで溶かして(300度未満)重ねていくので、高温の鉛はかけるだけで溶けます。

光学式の3Dプリンタで使用するレジンも熱に弱いので鉛をか

けたらボロボロに崩れてしまいますね。

 

金属の3Dプリンタもありますが、素材が高額すぎて話にならないすよね。

綺麗で複雑なものはできると思いますが、強度的に不安がでます。

 

 

 

購入したフライス盤はこんな感じだ

CNCフライス盤を導入するにあたりいろいろ調べてみましたが、業務用は値段もさることながら、機械の大きさ的に導入は無理です。

精度や大きい素材の加工を考えるなら業務用を導入したいところです。

しかし機械加工素人の自分が自分の部屋で使う機械ですから、素直に家庭用のCNCフライス盤を買うべきですね。

 

家庭用のフライス盤はアルミフレームでできているものが多いので本体の強度不足。

樹脂とか木材を削るなら良いけれど、金属を削るとビビりにより完成品の精度が悪いという事になりそうなので結構悩みました。

 

しつこくネットで探してみたら、中国製のとあるCNCフライス盤が鉄のフレームでできていて、オプションをつけていくと精度が0.03mm出るらしい。

という訳で中国の知人をはさんでメーカー技術者とあれこれ相談し、総額50万円だったか60万円で0.03mm精度のCNCフライス盤を輸入しました。

フレームは鉄だもんで、機械の重さは110kgもありますよ。

部屋に設置するにあたり、ハンドリフトを購入してしまいました。

ちなみにフライス盤の制御装置の制御をMACH3というWindows用ソフトで行うのですが、このソフトをメーカーから購入(試用版は無料だけど制限あり)。

あとこの機械専用のWindows10搭載の中古ノートPCも購入しMACH3をインストール。

 

なんでこの機械は家庭用なのにそんな高いかというと、例えばモーターはオプションでサーボモーターにしました。

これだけで値段がかなり跳ね上がりました。(モーター4つあるし)

素材を置くテーブルに鉄くずを回収する穴をあけるオプションをつけた。

4軸にした。(XYZ軸+素材を掴んて回すA軸も追加)。

あわよくば大きい素材も削ってみたかったのでZ軸を高くしてもらった。

 

機械のモーターは2200WのER-20という水冷式のものなんですが、このモーターを冷やすためのクーラントを購入。

あと切削油を垂れ流す事もできるので、水で希釈する切削油も購入。

機械には2つの水槽用ポンプが付属していたのですが、ポンプが動く電力は220Vだしプラグも日本のものとは形が違う。

そもそも日本のご家庭の電力は100Vなんで、これらは変圧器で対応する事にします。

ちなみにこのフライス盤も220Vで動作するものを購入(110Vもあるけれど)したので、モーターは最大出力2200Wもあるので変圧器では対応ができません。

なので、200Vのコンセントを工事で取り付けてもらいました。

日本のコンセントは単体では15Aまでしかつかえない。

つまり100Vの製品は1500Wまでしか使えない。

200Vのコンセントであれば

200V X 15A = 3000W

までいけるので、このフライス盤を使うなら200Vコンセントが必須。

まぁ2200Wを使うほどモーターを高速でぶん回した事ないけど。

 

いろいろトラブル発生

中華機械を購入したのでトラブル上等でしたがね。

 

Z軸問題

まずオプションでZ軸を高くしたことによって、フライス盤のテーブル(素材を両面テープで張り付けたり、バイスを置いたりするところ)にエンドミルが届かない。

エンドミルはテーブルから高さ140mmまでしか到達しないです。

しかも、テーブルが水平ではないときた。

テーブルはフライス盤を購入した時に最初に自分で水平に削るらしいですが、私のフライス盤はこれができないっす。

 

サポートは質問にだけは答えてくれるから、いろいろ解らないことを聞いてみます。

そしたら、バイスとかで素材をもちあげて削れと。

いや、バイス自体が水平にならないから困ってるんですけどね。

 

バイスで素材を掴んで水平に削り、その素材の上に素材を乗せて作業しろとかアドバイスをくれます。

そっかー、その手があったかー・・・

 

9mmの300X400のSS400でできた鉄板を購入し、テーブルのレールの溝にセットできるボルトもいくつか購入。

ボール盤で鉄板にボルトを入れる穴を8か所あけ、ボルト8本をフライス盤にセットし、鉄板の穴にボルトを通してナットで固定。

フライス盤で鉄板の表面を削って水平だし開始。

 

はい、エンドミル折れたー。

はい、また折れたー。

 

合計3本のエンドミルを不注意で折ってしまいました。

操作に慣れていないもんで、本来0.1mm削るところを一気に1mm削りにいってしまいエンドミルぼっきりとか。

X軸の0にエンドミルを持ってきたつもりが、機械座標とワーク座標を勘違いしてエンドミルをぼっきりとか。(2回)

 

もうね、本番の素材を削る前の鉄板を削る作業のために、モノタロウのエンドミルを7本も買ってますよ。

 

で、鉄板は削る方向(ダウンカットにするとか)とか一度に削る深さ(0.1mm-0.01mm)とかエンドミル(ピン角にしたり2枚刃にしたり太さ変えたり)とか変えながら試行錯誤して削ってますが、全然水平にならない。

鉄板の一番高い箇所と低い箇所では最大0.1mmほど高さに違いがでますね。

 

まいったね。

 

鉄板をボルトで支える作戦はダメですかね。

鉄板を削ってる時に部分的にビビりでるし。

H鋼2つに鉄板を溶接したりしないとダメですかね?

 

てかこの鉄板はモールドのハンドルを作成するのでしか多分使わないんだよね。

ジェラルミンのブロックを削るのは角度調整できるバイスを買ったから問題なく削れると信じたい。(水平が出るかは試してない)

レールにバイスを置く場所のX軸かY軸が水平ならあとは角度調整でなんとかなるだろうと。

 

まぁ、こんな感じでまだ本番素材は削れていません。

1か月以上鉄板を毎日0.1mm未満ずつ削ってますw

0.01mmとかZ軸を変えないで削りなおしたりとかして1日中やってるけど飽きませんね、ずっと見ていられる。

 

 

切削液関連

機械には切削液とか切子が機械の外に飛び出さないように、機械の周りを加工用にアルミの壁がついてます。

まずですね、この壁が低いので切子とか切削液が機械の外に飛びまくります。

Z軸問題に関連するのですが、テーブルから鉄板まで140mm底上げしているので、鉄板の面が壁と同じ高さw

壁の意味がほとんどないw

ビニールシートとブックエンドを駆使して壁の外に切子と液は飛び出さないようになりました。

もうね、壁とか床は切子だらけですよ。

 

オプションで取り付けてた切子を回収するテーブルの穴の中に切子と液を回収するお皿があるのですが、お皿の外側というか壁から液が床に垂れてる。

テーブルの周りをシリコンシーラントで塗りたくって対処。

 

切削液用のモーターが1月もたずに突然動かなくなった。

中華製ポンプあるあるらしい。

AMAZONで100wの水槽用ポンプを2つ購入し、クーラント用も交換。

変圧器が不要になったけど、ちょっとパワーが弱い。

 

水漏れが関連しているかはわからんけど、切削液の消費がはやい。

1Lで20倍に薄める切削液を使っていたけれど、もう使い切った。

モノタロウで18Lで15倍に薄める切削液を購入した、コスパは良い。

 

射出成型機を購入した

射出成型機は樹脂製品を作るのに使用します。

3Dプリンタと違い、樹脂を一気に流し込んで形を作るので樹脂の強度が高いし、積層割れとかもない。

ワッズとかガスシール大量生産するとなると、樹脂の性能やコスト、完成品の品質などを考えると射出成型になる訳です。

 

私の射出成型機は海外から輸入したエアコンプレッサーで圧をかけて樹脂を型に流し込むタイプ。

家庭用なので10万円ちょいでしたが、一気に50gの樹脂を処理できるので作成なら一度で大量に作れそう。

 

3Dプリンタで作ったものを売ろうと考えてた時期もありますが、3Dプリンタは制作にかかる時間や樹脂のコストを度外視するにしても、売り物になるような品質のものはできないので。

私は光学式と積層式の3Dプリンタをそれぞれ持っているけれど、どちらも個人的なもの以外は作らないです。

3Dプリンタでないと作れないような形状であれば全然ありですけど、強度とか考えるとなぁ・・・

 

射出成型機は購入してから数か月経過していますが、まだ箱から出してません。

なんとなくフライス盤を使えるようにするのが先かなーと。

型はアルミで作るほうがよいのですが、型自体の耐久性を考えなければ光造形3Dプリンタで作れます。

テスト的な型は3Dプリンタで作ってみたほうが良いっすね。

 

まぁ、猟期までに新しい弾を作れれば良いので焦らずにいきましょう。

 

 

最後に一言

フライス盤を使うにあたり購入した書籍が5冊。

フライス盤だけでなく、金属関連の本も買いあさってます。

MACH3はマニュアルを読んで、実践で失敗しながら勉強。

Gコードは勉強を兼ねて手打ちで入力してます。

元プログラマの本領発揮です。

射出成型機も書籍を買って勉強、金型も。

樹脂にかんする書籍も買ってお勉強。

書籍だけで数万円の投資ですね。

 

 

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