現在デジタル無線機への移行を考えている猟隊向けに、出力5Wのデジタル簡易無線機登録局(3R)の各メーカー最新機種(2023/03)をまとめてみました。
紹介している機種は全て出力5Wで、防水防塵性能は最低でもIP67です。
またどの機種も秘話機能・ユーザーコード機能が使えます。
前半はメーカー毎の機種を紹介。
後半は大きさ・重さ・バッテリー持ち・安さ別で3機種をセレクト。
iCOM
DPRシリーズはDシリーズと微妙な違いはあるけど、パッケージ(同梱)モデルと思っておけばOK。
IC-D70シリーズ
https://www.icom.co.jp/lineup/products/IC-D70/
- 米国国防省の物資調達基準(MIL-STD-810G)に準拠する堅牢さ
- 大音量1000mW
- チャンネル切り替え操作をせずに最大3チャンネル間で送受信ができるサブチャンネルPTT機能を搭載
- 通話内容を再確認できる録音機能を搭載、直前の会話を再生できるワンタッチ再生機能も搭載
- 自局の位置情報(緯度/経度)を表示したり、相手局に送信することができます。相手局の位置情報を受信したときは、自局から見た相手局の方位と距離が表示されます。(LITE以外)
- 本体とヘッドセットをケーブルレスで接続するBluetoothレシーバーを実装(IC-D70BTのみ)
- 周囲の雑音をシャットアウトするノイズキャンセル
- 送受信音質を調整できるイコライザー機能
バッテリー持続時間(バッテリーセーブ OFF/ON)
BP-290 11-13時間
BP-294 18-22時間
外形寸法 (WHD)
56 × 92 × 29mm (BP-290)
重量
236g (IC-D70 / IC-D70 LITE)
238g( IC-D70BT)(BP-290)
D70が5.9万円、D70BTが6.2万円程度のようです。
IC-DPR7Sシリーズ
https://www.icom.co.jp/lineup/products/IC-DPR7S/
- MIL-STD-810Gに準拠する堅牢さを確保
- 大音量1000mW
- チャンネル切り替え操作をせずに最大3チャンネル間で送受信ができるサブチャンネルPTT機能を搭載
- 簡単な操作で聞き直すことも可能な録音再生機能
- 本体とヘッドセットをケーブルレスで接続するBluetoothユニットを内蔵(BT)
- 着信を音声だけではなく、本体の振動で知らせるバイブレーション機能も搭載(BT)
バッテリー持続時間(バッテリーセーブ OFF/ON)
11-13時間
外形寸法 (WHD)
56 × 92 × 29mm
重量
230g
232g (BT)
ALINCO
DJ-DPS70
https://www.alinco.co.jp/product/electron/detail/id=4456
- 本体カラーにイエローがあります
- 受信した声のレベルを均一化するオートゲインコントロール、低音域・高音域の音質調整、受信信号が弱くなったら音で知らせる強度低下通知、ボリュームのレベル固定など、疲れる耳への負担を少なくする機能
- 大音量700mWのオーディオ出力、一般と拡張の2段階セットモード子機間通話禁止、200名の個別呼び出しと10グループのグループ呼び出し、PTTホールド、コールバック(自声モニター)、7段階のVOX感度、イヤホン断線検知、デュアルオペレーション、設定温度になると警告を発する温度センサー
- Sメーター、上空用の5CH受信、周波数表示、スキャン、モニター、秘話設定時でも秘話無し信号を受信させる対象外信号選択
KAとKYは本体カラーの違いで、KBはバッテリーがEBP-99になっている。
バッテリー持続時間(バッテリーセーブ OFF/ON)
EBP-98 11-14時間
EBP-99 16-20時間
外形寸法 (WHD)
55.8 × 95.8 × 32.5mm (KA / KY)
55.8 × 95.8 × 40.7mm (KB)
重量
244g (KA / KY)
266g (KB)
DJ-DPS71
https://www.alinco.co.jp/product/electron/detail/id=djdps71
- IP68
- デジ簡登録局のチャンネルとユーザーコードを自動検知して設定するACSH(アクシュ)、マスター機の設定をすべての子機に無線でコピーさせるエアクローンと設定内容のデータ管理ができるパソコン編集ソフト
- 大音量700mWのオーディオ出力、受信音均一化(AGC)、低音・高音域抑制、秘話設定時でも秘話無し信号を受信させる対象外信号選択、受信信号強度低下通知、受信音量固定
- 一般と拡張の2段階セットモード、親子通信(子機間通話禁止)、個別呼び出しとグループ呼び出し、約35分の通信録音、PTTホールド、コールバック(自声モニター)、上空3Sの5CH受信、スキャン、イヤホン断線検知、Sメーター、デュアルオペレーション、マンダウン(倒れて一定時間動かなかったら発報)、設定温度(範囲 -20~60℃)になると警告する温度センサーなど
- 電波の強さをビープ音でお知らせするエンドピピ、ワンアクションで受信音量を最小にして自動的に復帰させる接客モード、キャリアセンス動作を検知してお知らせするビジーアラーム
バッテリー持続時間(バッテリーセーブ OFF/ON)
EBP-98 10.5-15時間
EBP-99 15.5-21時間
外形寸法 (WHD)
55.8 × 95.8 × 32.5mm (KA) ・
55.8 × 95.8 × 40.7mm (KB)
重量
244g (KA)
266g (KB)
STANDARD(モトローラ・ソリューションズ)
VXD30
https://standard-radio.jp/product/vxd30#top
- MIL-STD-810G
- デュアルレシーブ機能
- セカンダリPTT機能
- 2マイク式ノイズキャンセリング機能
- オーディオアクセサリ装着時に外部ノイズに応じて自動的に受信音量を調節
- 送信される音量を自動的に調整、どのユーザーの声も一定の音量で送信できます
バッテリー持続時間(バッテリーセーブ OFF/ON)
13-16時間
外形寸法 (WHD)
56 × 100 × 31mm
重量
260g
STANDARD HORIZON(八重洲)
SR730とSR740の違いはBTの有無。
SR730/740
http://yaesu.com/jp/dt_index/sr730sr740/detail.html
- IP68
- 800mWの大音量、かつ高音質の内蔵スピーカを採用し、通信機にとって最適なオーディオ周波数特性にチューニングしていますので、周りの騒音が大きい場所でもクリアで確実な受信音質
- ノイズキャンセル回路は、送信マイクユニットとは別にノイズ検出用に独立したマイクユニットを送信マイクと離れた位置に配置して送信時のノイズキャンセル効果を高める本格的な2マイク方式で、特に強風の中での通信に支障となる風切り音を抑え、よりクリアな送信音質を確保し確実な通信を可能にします
- 複数のチャンネルをスキャンしながら待ち受けを行い、信号が入ったチャンネルで相互通話をすることができる
- SR740は、オプションのブルートゥースヘッドセットSSM-BT10や市販のヘッドセットを使用したブルートゥースワイヤレス通信が可能
バッテリー持続時間(バッテリーセーブ OFF/ON)
SBR-34LI 20-27時間
SBR-33LI 11-16時間
SBR-31LI 7-9時間
外形寸法 (WHD)
55.8 × 91.5 × 29.4mm (KSBR-33LI)
重量
237g(SBR-33LI)
KENWOOD
TPZ-D563のBTありモデルはTPZ-D563BT。
TPZ-D563シリーズ
https://www.kenwood.com/jp/com/license-free-high-power/products/tpz-d563bt_tpz-d563/
- IP68
- MIL-STDの11項目に適合
- 送受信音質調整機能
- セカンドチャンネル機能
- はっきり聞取りモードをオンにすることで受信音の高域を強調。騒音下はもちろん、マスク着用時のこもった音声も聞取りやすく
- PTT付きワイヤレスヘッドセットKHS-55BTに対応(TPZ-D563BTのみ)
バッテリー持続時間(バッテリーセーブ OFF/ON)
KNB-75LA 13-15時間
KNB-76L 15-18時間
外形寸法 (WHD)
56 × 92 × 28.4mm (KNB-75LA)
56 × 92 × 31.8mm (KNB-76L)
重量
247g (KNB-75LA)
276g (KNB-76L)
FIRSTCOM
FC-D301
https://www.frc-net.co.jp/products/transceiver/2019/FC-D301.html
- セカンドチャンネル機能
- 周波数表示とSメーター(受信信号強度)機能搭載
バッテリー持続時間(バッテリーセーブ OFF/ON)
8-10.5時間
外形寸法 (WHD)
56 × 101.1 × 28.9mm
重量
226g
小さい機種
どの機種も大きさは大差ないですね。
STANDARD HORIZON SR730/740 55.8 × 91.5 × 29.4mm
iCOM IC-DPR7S 56 × 92 × 29mm
KENWOOD TPZ-D563 56 × 92 × 28.4mm
軽い機種
バッテリーは標準バッテリーで比較。
FIRSTCOM FC-D301 226g 8-10.5時間
iCOM IC-DPR7S 236g 11-13時間
STANDARD HORIZON SR730/740 237g 11-16時間
バッテリー容量が多い機種
バッテリー容量が増えると重量も増えるので使用時間と相談しましょう。
STANDARD HORIZON SR730/740 SBR-34LI 20-27時間 (285g)
iCOM IC-DPR7S BP-294 18-22時間 (271g)
ALINCO DJ-DPS70(KB) EBP-99 16-20時間 266g
値段が安い機種
値段は刻々と変化するので、安いと思った時が買い時です。
最後に一言
自分で選ぶならどの機種にするか?
今回紹介した無線機は、自分には使いこなせない機能が満載です。
外部マイクの接続部分はジャック式が良いです。
なので iCOMとSTANDARD(モトローラと八重洲)は候補から外れます。
メーカーはALINCOとKENWOODとFIRSTCOMの3つが残りました。
FC-D301はバッテリーが弱いので除外します。
DJ-DPS71は値段が高いので除外します。
BTは必要ないのでTPZ-D563 BTも除外します。
残り2商品まで絞られました。
安くて(執筆時点で22,363円)丈夫なTPZ-D563。
黄色いボディーで他の無線機と間違わない多機能なDJ-DPS70。
悩むところですが、現時点では安さでTPZ-D563を選ぶかな。
値段が高くなるようならDJ-DPS70ですね。
とりあえずTPZ-D563はかなり安いのでポチっておきました。